理系夫婦Y子とMの昭和から令和まで

都内で働く薬剤師Y子と、パソコン・DIY・生物などに詳しい理系の夫M。昭和30年代から今日までの実体験に最新の情報を加え、多くの方々、特に子育て・孫育て世代の皆様のお役に立つことを願いつつ発信する夫婦(めおと)ブログです。

サーバー用CPUのパーソナル利用 コスパ良し!

Mです。

去年からCPUを取っ替え引っ替えしながら、サーバー用CPUの使い勝手を調べている。

というのも、部材調達に時々利用しているヤフオクさんで、高性能CPUとして評価の高いインテルさんのXeonプロセッサーが、結構な安値で取り引きされているのを知ったから。Xeonといえば、かつては高級PCにしか使われていなかったもの。Personal use目途に開発されているインテルさんのcore i7シリーズが有名すぎて、同等以上のスペックなのにあまり知られていない。秋葉原のジャンク街でも、有るにはあるが、数も少ない。

取引価格の例を言うと、10年前くらいにゲーマーさんたち垂涎の的だったcore i7 990Xが現在4万円台以上でも取引成立している一方で、スペック的に見劣りしないXeon X5680がせいぜい7000円程度で売れている。いずれも6コア/12スレッドという高性能品で、2次キャッシュ、3次キャッシュの容量も変わらない。
肉眼的にも、ソケットとの接触面(よく裏側といわれるがおかしい気がする・・・)に配置されたチップコンデンサー配列も、見ただけでは全く同一。

 ↓ core i7 990X                                                 

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 ↓  Xeon X5680

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ネットオークションでの価格は、かなり練り上げられているから、その値付けにはちゃんとした意味づけがあるはずだ。しかもそれは、ユーザーが欲しがるかどうか、という一点で決まっているので、高性能ものを安く作ってみたいと思うMにとっては、探求すべき ”不思議” だった。

その結果として解ってきたのは、Xeonシリーズの偏屈さだった。
もともと、Business useのXeonは、使われ方がサーバーを目途にしたものだから、マザーボードを厳しく選ぶのだ。core i7シリーズと同じソケット系統なのに、調べてみると対応性が著しく低い。一般に売られているマザーボードの側から見ると、仕様でXeonシリーズに対応する、と銘打っているものがごく少数なのだった。ネット上で誰かがまとめたマザーボードの対応表を見つけたので眺めてみたが、一応使えるかも程度の△評価がやたらと多く、丸印評価はインテル純正マザーボードを筆頭に数種類だけ、ということが多いと解ったのである。

ただ、その一方で、当時からXeonシリーズの性能がcore i7と同等でしかも消費電力が小さいことを利点に、個人使用したいと思う方々がいて、いくつかのマザーボードで実際に試してみた評価も見つかった。

  ↓ 少し旧い記事だが、面白かった
  http://www.dosv.jp/feature/0907/03.htm

それらを見ると、実使用してみて使えると解ったマザーボードさえあれば、Xeonシリーズは実にコスパの良いCPUなのだとわかる。しかも、サーバー対応しているということは、ECCモリーという高価だがエラー回避機能を携えたメモリーを基本仕様にしているので、ECCモリーを使えば長時間使い続ける作業が多いユーザーにとってはこの上ない価値がある。もちろん、ずっと安価な普通のnon-ECCモリーでも動くから、ECCモリー必須、ということでもない。

そんな情報を集めてみて、M自身も手持ちのマザーボードに対応するはずのXeonシリーズを3種ほどヤフオクさんで買ってみた。いずれも千円程度のものばかりだが、スペックが同等のcore i7より数段安かった。それらを、これまでcore i7で動かしてきたマザーボードに載せ替えてみて、動きを比較してきたのである。

その結果、思った通り、性能的には全く引けをとらない、というか、ヤフオクでの価格で比較すると、手持ちのcore i7よりより高性能のものが安く買えてしまうので、「使えさえすれば」はるかにお得なのだった。

ただし、この「使えさえすれば」、がくせ者で、実は、試してみた5枚のマザーボードのうち、Xeonを受け入れてくれたのは2枚のみだった。残り3枚は、Biosの起動さえしてくれなかったので、対応するソケットに装着したにもかかわらず、システム的に拒否されたのである。

事前に見ていたXeonマザーボードの対応表が物語っていたように、なんでも受け入れられるような状況ではなかった、とういうことだ。

とはいえ、一般市販品のマザーボードでも、相性さえよければXeonはとてもコスパの良い高性能CPUだといえる。安くて高性能なマシンが作れてしまうのである。

自作PCマニアで興味のある方は、一度遊んでみてはいかがか。

IoTの未来は安全か?

Mです。

スマホがあればなんでも出来る! なんて、アントニオ猪木さんの様な言い回しが、今の世の中、本当のことになってきている。

そのうち、家電メーカー、電力会社、銀行・金融事業者などがIoTの旗印を掲げて「便利」「簡単」を謳いながら、一人一人の財布の中身までしっかりと情報収集していくようになったら・・・ と思うのは、Old ageに入ってしまっている者の杞憂なのか、あるいはまた妬みなのか。

スマホをハブにして、自宅のいろいろな電化製品や電子システムを随時管理できる世界は、話だけ聞いていると確かに便利そうに思える。もちろん、それが可能な無線ネットワークに対応できる機器を揃えていけばの話で、誰もがすぐにそうできるとは思えない。それなりの投資が絡むのだから、それだけのメリットがあるのかと自問する段階で、現実にはごく一部に留まるのが現段階、という気がする。

けれども、スマートスピーカーと呼ばれている会話型IT端末(Google HomeAmazon Echoなど)がかなりの勢いで売れているのも事実で、その先にあるのは、スマホでいろんなモノを管理・利用する世界そのものだ。

 ↓ スマートスピーカーの例 (Wikiさんから拝借)

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それを想像したとき、デスクトップPCが一番好きなオッサンの目の前には、厚い霧がかかっている。はたして、どこまで安全なのかと。

ネット犯罪に引っかからないようにと、ネット上の個人データを暗号化して管理する手法は今や当たり前のこととしてブラウザ機能の基本になっている。が、ほとんどの場合、パスワードはこまめに変えましょう、とか言われていても、あまり変えている人はいないと踏んでいる。こまめに変えると、あれ、今どれだっけ?状態になるのがしょっちゅうになりそうだし、だからといってパスワード管理ソフトなるものを使うのも、それはそれで面倒。ペーパーレス社会に染まり切れないオッサンは、たぶん、手帳に書いてローテーション、なんてことになりそう。その手帳をなくしたらそれこそお手上げ、である。事実、携帯端末にそれを記録しておいて確認、という手法を使っているが、それでも解らなくなることがしばしば。いきおい、それほど重要じゃないパスワードは全部同じで変更なし、になっているのが現状だ。

こんな状態は、ごく一部の人間だけなのかというと、正直なところ、実は多くの人々が同じようなものなのではないかと想像している。

となると、スマホ片手にいろんなことを管理・利用するIoT化の進展を、個人はどこまで安全に管理できるのだろうか、と疑問に思わざるをえない。

もちろん、普及させる側は安全策としていろいろな提示とアプリの提供をしていくだろう。でも、本当に怖いのは、家庭内の電気器具管理なんかではなくて、個人の情報(もちろん財産を含む)がどこでどのように漏れるかだ。

例えば、口座管理の情報をデジタル化保存と称してスマホに写真で保存しておいたとする。もちろん保護をかけてプライベートフォルダに保存しておくだろうが、それを読み出してATMに向かって現金を取り出そうとしたときのことを想像してみた。IoT網が広まるということは、同時に、ハッキングの対象場所が無限に広がることにもつながっている。現に銀行の中には至る所にカメラがあるし、ATMにもカメラが付いている。それらのカメラ性能も高まっているし、映像補正技術も日進月歩。本人が見ていたスマホ画面の画像情報が、ハッキングされたカメラを通して筒抜けになる、なんて可能性もあるだろう。

士郎正宗さんが描いた「攻殻機動隊」というIT・SF漫画がある。

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2000年より前、つまりは前世紀末に書かれたお話しだが、そのIT化世界は今の現実社会をはるかに越えている。ただ、部分的には、もう少しで到達する要素を多く含んでもいる。かなり難しい内容を含んでいる作品で、脳みそを攪拌される作品だが、それだけに深く面白い。押井守氏らが映像化して、そのキャラクターも斬新で実に面白く仕上がっている。キアヌ・リーブス主演のマトリックスという映画のアイデア要素だと思われる士郎作品は、人とITネットとの共存世界の難しさを描いているのだが、IoTの世界が進む先はまさにその世界に思える。

さまざまなフィルターやバリアーを備えて情報のダダ漏れを防ごうとしても、深く深く潜っていくことで全てが繋がってしまう世の中なのだ。

作品中にあったのだが、あるハッカーが資金源として世界中の金融機関から、四捨五入で切り捨てられる端数貨を全て吸収してしまうシステムを作った。例えば0.35円、の様な端数だが、それが世界規模になると「塵も積もれば」で短期間に兆円単位の資金になる、というようなお話。これなど、現実のネット金融の世界で起こりそうだと感じる。

そんな、「ふつう」の人間には想像も付かないアイデアを持ったIT技術者にとっては、これからの世界は、よだれが垂れるほどの「情報の海」かも知れない。

被害を受けたと感じていないだけで、実はいろいろな個人情報が集められ、いつの間にかその情報に沿った誘導に乗ってしまっている、ということになりはしないか。国家的に行われたら、国民の家畜化、のごとしである。

ITの便利さに浮かれるだけの人間には、絶対になりたくない。

使うべきもの、本当に必要なもの、を選択して、なくても良いものは無視する、というのが、これからのIT化社会での生き方なのではないかと思うのである。

今日、クルマを運転していてふと思ったことがある。

車載のナビには、コントロールセンターと常に繋がっている高級モノもあり、見方を変えれば常に運転を監視されているわけだ。ということは、クルマの動作がマイコン制御になっている昨今の自動車は、それほど難しいことを行わなくても外からコントロールすることが可能な要素を既に搭載しているのだ。国家機関がそのプログラムを裏でクルマメーカーに必須要件として求め、全てのクルマに搭載させる。そうなると、例えばだが、特定の道路を緊急に開放したいとき、その周辺のクルマのマイコンに停止コマンドを送って停めてしまう、なんてことも出来るのではないか。そんなことを、国家機関が自由に出来るようになったら・・・ 

はてさて、これは杞憂と言えるのでしょうか?

柔らかもの細工の味方 シッカロール

Mです。
現代のママさん、パパさんたちも使うのだろうか?

ベビーパウダーの名称でいくつもの製品が売られているが、Mの幼児期には、赤ちゃん用の夏場必須アイテムだった「汗知らず」。この呼び名も今や、絶えて久しいかも。

当時は、首や肘を真っ白にされた赤ん坊がそこいら中にいた。今のように紙おむつがない時代で、布おむつを替えるたびに母ちゃんが子供の尻まわりにパタパタとたたいて付け、ついでに汗が溜まりやすい他の部位にもパタパタしていた。とにかく「あせも」をつくらないことが大人の責任だったのだ。

今でもドラッグストアで売っているので、使われてはいるのだろうが、少なくとも昨今の赤ちゃんが首回りを白くしているのは見たことがない。

そのベビーパウダーにもいろいろあるが、なかでも発泡プラスチックなどの柔らかい材料を加工するとき、カッターの刃にうってつけなのがシッカロール。和光堂の創設者が、江戸時代からあった天花粉(キカラスウリの根から採ったデンプン)と、タルク(鉱物の白粉末)、亜鉛華(酸化亜鉛粉末)の3種を混合して作ったもので、ベビーパウダーの代名詞のように思っていたが、登録商標なのだと知ったのは最近のことだ。

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発泡材料は、それ自体柔らかいのだがカッターの刃で切っていくとすぐに滑らなくなる。カッターの刃には最初に油が塗布してあるのだが、それが発泡剤に取り去られていき、摩擦が大きくなるとギシギシと材料が刃にまとわりつき始める。無理に引いても切断面が乱れるし、直線に切れなくなってくるのである。刃を折って新しい部分で切ればいいじゃないか、と思われるかも知れないが、刃はまだまだ切れるのに滑らないからうまく切り進めないのだ。

そんな作業を常に行っている加工場で、15年ほど前に見たのが、作業員たちがカッターを時々突っ込んでいる丸い箱だった。近づいてみると、なんと、和光堂シッカロール。彼らは、材料を一度切り終えるたびに刃をシッカロールに突っ込んでまぶしている。そうすることで、油がとれてしまっていても、カッターの刃が難なく滑ってくれるのだ。 

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 誰が気づいたの?と尋ねてみたが、誰も知らなかった。どうやらその業界では以前から知られていたことらしく、当たり前のように使われていた。

作業場の棚にはいくつものシッカロールの丸箱が重ねられていて、My シッカロールとして確保されていたようだ。名前まで書かれていたから、思わず笑った。使ったあとに元の場所に戻さずに紛失することが多かったから、個人管理にしたのだそうだ。 

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 ちなみに、やはり安く手に入るジョンソン&ジョンソンのベビーパウダーを、同じ用途で使ってみたことがあるのだが、芳しくなかった。どうにも、滑りが違う。
調べてみると、J&J製のものは、タルクが主成分で、そこに微量の香料が入っているだけだとわかった。ということは、天花粉亜鉛華の存在が、切れ味保持に役立っている、ということになる。和光堂、畏るべし、である。

発泡材料は、柔らかいのになかなかの「くせ者」で、切っているとカッターの刃が結構熱くなってくる。つまり、簡単に切れる相手にもかかわらず、かなりの摩擦が起きているということになる。また、発泡材料自体が断熱性が高いため、発生した熱がその場にとどまってしまうから、熱の良導体である金属刃が熱を引き受けてしまう、という結果になるのだろう。

だから、発泡材料のカットは、刃を深く入れずに角度を浅くしてスウ~~ッと引くのがコツ。

厚い材料の場合には、何回かに分けてスウ~ッと引くことを繰り返す。垂直に引くにはコツがいるが、それは本人のワザ次第。原反材料は70mmくらいの厚みだが、真っ直ぐに引けるようになれば玄人の仲間入りである。

まるで、江戸時代の木場で活躍した木挽き職人のようだ。

発泡材加工の達人たちは、真っ正面に構えて見事に垂直断面を作ってみせる。残念ながらMはまだ半人前で、10回切ってちゃんと垂直になるのは7割が良いところ。もうチョットだという気がするのだが、この壁が未だに越えられない。

とはいえ、ここまで来たのも、シッカロールのおかげ。ケチるとてきめんに力が必要になって真っ直ぐ引けないから、その点にだけは気をつけている。

ところで、カッターの刃に 白刃 と 黒刃 があるのをご存じだろうか。

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安いカッターに付いているのはまず白刃。だが、切れ味が格段に違う黒刃が、モノ作りには必須アイテムであることに注意してもらいたい。

刃材料の硬度がまるで違う。黒刃は、薄い鉄板程度なら簡単に切れてしまうほどの優れものである。

柔らかものと侮らず、是非とも、黒刃とシッカロールをペアにして対決してもらいたい。

 

孫と公園。その2 四谷三丁目[愛住公園]&[おもちゃ美術館]&[消防博物館]

薬剤師Y子です。

今月は3連休が2回ありましたね。夫Mと私は、そのうちの1日を3才の孫娘と一緒に四谷三丁目で過ごしました。

ランチ持参で四谷三丁目駅→開館直後の消防博物館→東京おもちゃ美術館→おやつをコンビニで買って再び消防博物館(閉館の直前まで)→愛住公園→四谷三丁目駅

で、上記の→は全て、徒歩移動です。

 

その日に孫を預かることは前々から決まっていましたが、当日の天候が分からないので(しかも台風シーズン!)、雨でも一日中ずっと楽しく遊べるような場所を探していました。

そして、地下鉄の四谷三丁目駅から雨に濡れることなく直接、消防博物館の地下1階に入れることを知りました。

 

実際に行ってみたら、無料で利用できる、エアコンが効いている、飲食可能なスペースがある、防災教育にも役立つ等、それはもう、ありがたい博物館で、この日の私たちは出入りを繰り返し「ランチ」も「おやつ」も、外で買った物を持ち込んで消防博物館の10階で食べました。

うちの3歳児は模擬消防車と本物のヘリコプターに何度も乗りたがって、最後は閉館を知らせる放送を聞いた祖父母に強く促されたのですが、それでも何とかして粘ろうと頑張っていました。

 

消防博物館から歩いて行ける位置に、東京おもちゃ美術館があります。こちらは有料。うちの場合は「大人と子供のペア券」1枚と「大人券」1枚で、計2,000円でした。

3歳の孫娘は、この下のサイトの中程にある「木の砂場」が気に入って、けっこう長い間、身体が沈んでいく感じを楽しみながら仰向けに寝そべっていました。

 

こちらの公式サイトに記載されているように、この美術館には「おもちゃ学芸員」さん達がいます。

おもちゃ学芸員について | 東京おもちゃ美術館について | 東京おもちゃ美術館

 

私たちが行った日は来館者も学芸員さんも多めで、やや過密でした。都内で生まれ育った孫娘は混み合った館内でも平気な顔で楽しんでいましたが、夫Mと私Y子は人口密度の低い田舎で育ったせいか、2時間ぐらいで外に出たくなってしまいました。

 

いつでも、誰にでもオススメできるのは、消防博物館(無料だし)。

東京おもちゃ美術館については「行く人の個性、混雑しそうな日か否か、等を考慮した方が良い場所」だと感じました。コマ、竹馬、様々なゲーム。人が少ない日なら私と孫は、もっと楽しめたはずです。でも「協調性が低め」な夫Mには、ちょっと不向きな場所でした。

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私たち夫婦が孫娘を預かって一緒に遊ぶのは月に1回ぐらい。しかも彼女は乗り物に酔う場合があるので、引き受けたからには「彼女が遊び疲れて、帰りの乗り物の中でグッスリ眠る」というゴールを目指し徹底的に付き合うことにしています。

 

博物館も美術館も閉館の時刻が決まっていますが、その時点では「遊び足りない感じ」であることが予想されたので、徒歩圏内の公園も探しておきました。

そして当日、消防博物館を『今日は、もうすぐ閉めま~す♪』という放送と共に後にして、愛住公園へ。

rutenzanmai.com

 

公園に着くと、そこは既に閑散としていて、私たちの視野に入る位置で遊んでいた親子も帰り支度を始めていました。しばらく経って周囲を見回すと、完全な貸し切り状態。上のサイトの写真にもある幅の広い滑り台を「ひたすら逆向きに登る」という遊びを大笑いしながら繰り返しているうちに日が暮れ始め、何カ所か蚊に刺されたこともあって急に疲れを感じた3才の女児は、もはや自力歩行をする気がなく、祖父の肩車で駅に向かうこととなりました。

 

私が急いでドラッグストアで買った「ムヒベビー」を店の前で彼女の腕と脚に塗り、3人で駅へと移動する途中で彼女が口にした「明日も、おじいちゃん、おばあちゃんと遊べる?」という言葉が、その日の私たちへの高評価を示していて嬉しかったのですが、「明日も」への答えは「Never」です。

毎日だったら、こんな遊び方は絶対に出来ません。適度に省エネしないと持続不可能です。

 

あ~、つかれた~!!

 

また来月、一緒に楽しく遊ぼうね!

 

もの探しの達人!?

Mです。

もともと、関心の薄いことは記憶の抽斗(ひきだし)に入れない性格だから、仕事上で会っても「こいつキライだな」と感じると名刺交換していてもすぐに忘れてしまうほどのズボラ人間だ。

後で名刺入れを見て、日付と用件を書いてあるにもかかわらず、その相手の顔がいっこうに思い出せない。

2度目に会っても、「あ、嫌なヤツだ」と思い出すだけで名前は出てくる気配がない、というほどのお粗末なのだ。

そのくせ、興味のあることはしつこく覚えているから、これもまた始末が悪い。そういうしっかり覚え込む事柄が抽斗を占有してしまうから、ますます、それ以外のことは放り出してしまうのかも知れない。たぶん、抽斗そのものの数も少ないのだろう。残念ながら、その数は増えることがないのだと思う。

 

そんなMへの案内メールに、ソースネクストというソフト屋さんから「もの探しアプリ」の情報が入った。スマホアプリ版で、落とし物になりそうなものに取り付けるタグ・システムの紹介だった。

TrackR という並行輸入アイテムの紹介で、スマホと連動で、アラームやライトで紛失物を知らせてくれるキーホルダー、とのこと。いわゆる通信機能付き自己駆動型の電子タグで、定期的に設定したスマホと通信を繰り返していて、お互いが一定以上の距離離れるとスマホ側でアラームが鳴るため、置き忘れを防げるという触れ込みだ。また、LEDライト搭載だから暗い場所でも発光しているから見つけやすいのだという。 

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複数のスマホに登録できるから、家族共有のアイテムにつけておける、と言っているが、それはどうかな、と思った。そのとき誰が使っているかワカラナイから、家の中ならともかく、そんなリンクをつけてしまったら持ち歩けないだろうに、と笑ってしまった。いちいち、リンクを張ったりつけたりしていたらその方がよっぽど面倒だ。そもそも、リンクを張るのを忘れたらどうするんだよっ! と、思わず突っ込みを入れてしまった。
ちなみに、サイズなどの情報は下記のごとく。

 型番 Tp1PkBlEcoJP 直径 26.2mm 厚さ 5.6mm
 電池の種類 CR2016 接続性 Bluetooth Low Energy 4.0
 通信範囲 最大33m
 アラーム音量 90dB かなりでかい音だ!
 対応機種と対応OS iOS 9.0+ and Android 4.4+

多分同じようなものがいくつも出回っているんだろうと思ったから、少しググってみたら出るわ出るわ、あまた出回っているのです。

スマートタグというくくりでかなりの商品が出ているが、大別すると、上記商品と同様にスマホを管理ツールに使ったアプリタイプと、独立型でコントローラーとタグをセットにしてあるタイプとに分かれている。

"MAMORIO"(マモリオ)という、機能そのまんまの名称のスマホ連動型小型タグもある。残念ながらiOS対応だけのようだが、かなり小さい札サイズで、鍵より小さい。iPhone大好きな日本では受けているのかも知れない。 

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紐つけしたスマホからアイテムが一定以上離れるとアラームが鳴って、それを忘れていても、いつ離れたかを知らせてくれるなどの探索機能があるアプリ仕様になっている。

これらを含むいろいろなもの探しタグに興味のある方は、下記を眺めてみるのも良いだろう。スマホ全盛の今、必見かも。

https://sakidori.co/article/208670

一方、スマホを使わないMのような化石人間には、独立型のものもちゃんとある。
置き忘れ防止 もの探しタグ、という触れ込みで”Key Finder”という、これもまたそのまんまの名称で出ている商品があった。 

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コントローラーにタグ(子機)が6個ぶら下がる仕組みで、電池を入れたタグをなくしたら困るものに紐でくくっておくというもの。実にシンプルである。ストラップが好きな人には違和感なく使えて、しかもメカに弱い人にうってつけに思える。

 

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自分自身でもちょっと興味があるが、一人住まいしている母親にも、これなら使えるかという気もしている。
あっ、でも、コントローラーをなくしたら意味ないか! 大笑・・・

他人のパンツ(子育て仕上げ期の思い出)

薬剤師Y子です。 

今日、「雨が降ったり止んだりしてるけど大したことないから自転車で出かけてしまおう!」と、サドル等を拭く布を手に勢いよくドアの外に出たら、まるで私が外出するタイミングを狙ったかのような本格的な雨!

仕方が無いので、その布をサドルの下に押し込んで、私は徒歩で外出先に向かうことにしました。

そして歩きながら、次男Jが高校を卒業して一人暮らしを始めた頃の「子育ての仕上げ」のようなエピソードを思い出しました。 

 

当時、次男Jは非凡な夢を追いかけて、ストイックな暮らしをしていました。

住んでいる集合住宅は風呂なし。食事は安い食材だけを使って自炊。移動は可能な限り自転車で。

夢の実現に必要な教育を受けるための学校に通いながらアルバイトにも精を出し、親からの仕送りは全く使わずに全額を貯金していました。

 

ある日、彼から私たち両親に、ちょっと変わった相談がありました。

「自転車で外出する前にササッとサドル等を拭く布を、いつもサドルの下の空間に押し込んでおくんだけど、最近、その布が頻繁になくなる」というのです。

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「どんな布を使ってるの?」と聞くと、「高校生の頃、おばあちゃんが30センチ四方ぐらいのオシャレなタオルを沢山くれたので毎日のように使ってた。まだ未使用のもある。で、少しクタクタになったのを格下げして、それで自転車を拭いてる」との返事。

 

彼としては同じ集合住宅の住人が盗っているのではなく「付近で見かける賢そうなカラスか、まだ遭遇したことがない別の野生動物が、何かに使うために、あるいは習性として持って行ってる」と思いたい様子でした。

 

それを聞いて私と夫Mが次男Jに薦めた方法は「その布を使ってJが自転車を拭く時、いつも周囲に人が居ないのなら、古いけどオシャレなタオルではなく、Jの使い古しのパンツをサドルの下に押し込んでおいて、それを使うことにする」というもの。

 

こうして、それ以降の次男Jは外出前に自転車のサドル等をヨレヨレの古パンツで拭くようになり、そして「古パンツならばサドル下に押し込んでおいても無くならず、たまに洗えば長期的に使える」ということが判明しました。

 

同じ古い布でも「オシャレなデザインのタオル」だと盗り「ヨレヨレのパンツ」だと盗らない動物の正体は結局、不明のまま。

 

まだ若かった頃の次男Jが集合住宅の自転車置き場でサドル下から古パンツを取り出して「お掃除」に使い、それを再びサドル下に戻して自転車を漕ぎ出す姿を想像すると、今でも笑えます。

 

ちなみに次男Jの現在の職業は、その頃に目指していたのとは違います。

でも意外な形で夢を叶えるための第一関門を突破し、とても幸せそうな顔で仕事をしています。

 

 

愛犬Lの物語 その4 夏バテとブドウ中毒

薬剤師Y子です。

先ほどテレビで「大事な愛犬を熱中症から守りましょう」というような番組を見て、そう言えば我が家の愛犬、今は亡き雑種のL氏も暑さに弱かったなあ、と思い出しました。

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愛犬Lについては既に3つの記事があります。よろしければ、ご覧ください。

www.yakuzaishi-y-co.work

 

若い頃のLは夏も冬も、夫M手製の犬小屋を好み、屋外生活を楽しんでいました。

 

でも晩年は気温が高くなると散歩から帰ってきた時点で、この記事冒頭の写真のように、毎回「Lの舌って、そんなに長かったの?」と言いたくなるほど舌を出し、さらに大きな目で真っ直ぐ飼い主を見つめて「自分も玄関ドアの内側に入りたい!」と猛アピールするようになりました。

 

そして、Lの最晩年には「夏の玄関は老犬L様の居場所。人間どもは勝手口から出入りする」というルールが我が家で確立し、息子達が学校に行く時も、玄関ドアではなく勝手口ドアの鍵を持って行くようになりました。

 

「自分たちの便宜よりも、弱ってきた老犬Lの過ごしやすさを優先する」という方針は、息子たちの教育上とても良かったと思っています。

 

愛犬Lのことを思い出し、久しぶりにL関連の記事を書こうと思ったキッカケが最近もうひとつ、ありました。

犬のブドウ中毒に関する記事を読み、Lが家族の一員だった頃の私は全く知らなかった内容なので「生の葡萄、ぶどうパン等を、深く考えずLに与えてしまったことがあるかも知れない」と思ってヒヤリとし、また大事に至らなかったことに心底ホッとしたのです。

news.yahoo.co.jp

  

我が家の愛犬Lは幸いなことに、夏バテやブドウ中毒によってではなく、天寿を全うして老衰で亡くなりました。

 

いま愛犬と一緒に暮らしている皆さん、ブドウ中毒にも、ご注意を。この記事が少しでもお役に立てば、とても嬉しいです!