Mです。
「孫育て」に参加するようになって、ますますパソコンの便利さを実感している。
しかし世間では、スマホでほとんどのことができるようになって、キーボードPC不要時代に突入しているという。
「画面が小さすぎて、見づら~~いっ!」とハ○キルーペ片手に挑む年代に突入した輩には、やっぱりパソコン画面がやさしい。ブルーライトなんて平気さ!である。
そもそも、ブルーライトは怖いって、誰が言い出したのかな?
ちょっと考えてみれば、青色領域の光は可視光の中で細胞に吸収されやすい波長に近くエネルギーレベルが高いことはわかる。だから、赤色領域よりカラダに強い作用を及ぼす、程度の想像はできるけれど、直接的にDNAを損傷する紫外線領域とはとても比較にならない。
エネルギーとして強いから疲れの原因になる、という程度の言い方から、脳に悪影響がある、なんていう恐ろしい言い方まで、そりゃあアナタ言い過ぎでしょうよ、と思えるものまである始末だ。
溶接作業員が紫外線マスクをしていないとヤケドする、とか皮膚ガンになりやすくなる、などというレベルとは全く違うのだ。
スマホを常時食い入るように見つめているという習慣の方が問題で、それをブルーライトカット眼鏡などで色調変化や透過性低下させてまで見続ける、という方がよっぽど眼にはストレスだ、と気づいてもらいたい。
そんな文句を言いたくなるMは、PCオタク(完全デスクトップ派)なのだが、決して金をつぎ込んですごいマシンを買い込んでいる、って訳ではない。むしろ、超低コストPCオタクなのだ。
時折出向くアキバでうろつくのは、花の電気街から北西に外れたジャンク街である。ゲーマーでもないから、新しい部材にはトンと縁がない。
雑貨屋のようなごちゃごちゃした店をのぞいて探し回るのは、たいてい少し前の世代の高機能パーツ。当時の高性能のマシンの臓物で、大きさや消費電力が抑えられなかった時代のものたちで、現在の高機能マシンには使いようもない”用済みお宝”なのだ。
試験・実験データの処理や映像編集なんぞでPCを使うので、処理性能は速いほどよい。CPUがチンチンに熱くなるからスカスカ空間のデスクトップでないとダメ。一方で、文書作成や企画書なんぞを並行しているから、その作業が遅くなるのも耐えられない。
マシンにはあれもやって、これもやって、とずいぶん酷な事を強いている。だから、メモリー容量と速度、CPUの処理能力は高いほどうれしい、ということになる。
PCメーカーは、スマホに多くの領域がカバーされてしまっている現在、事業者用のマシンやゲーマーの皆さん向けの高機能マシンにしか売り先がなくなってしまった。
だから、性能アップのために様々な工夫はしているが、正直なところ、それほどの劇的進歩は起こっていない。
ゲーム用マシンは、映像描写能力で競っていて、その肝はもはやCPUよりもGPUにシフトしているから、いわゆる事務処理用PCとは異なった世界で展開している。
普通の個人、業務用用途のマシンはコンパクト化してもそれほど売れ行きが伸びるわけでもないし、処理性能2倍、とか言っても、アプリケーションがそれに伴って処理手法を改良して行くには時間がかかるし、ユーザーもどんどん新しいアプリに変えていくという流れは起きにくい。だって、いちいちお金がかかるもの。
企業なんて、よっぽど新しもの好きの所でないと、どんどんPCの機種変更していくことなんて無い。
付き合いのある大手自動車会社の工場では、いまだにXPマシンが大手を振っていたりする。使い慣れたCADソフトがツールなので、PCはそこそこで済んでしまうのだ。
だから、新規のデスクトップPCなんて、もう大手企業は作らない。パソコン全盛時のトップ企業のひとつだったIBMだって、とうの昔にPC市場から撤退して中国のLenovoに売り払ってしまった。
今デスクトップ市場でがんばっているのは、乃木坂46のお嬢さんたちがCMしているパソコン屋さんたちのなかま、BTOパソコンのメーカーだ。つまりは、オーダーメイドPCである。使っている部材こそコンパクト高性能の新品である、という点を除けば、なんのことはない、ハンドメイドの世界なのだ。
だから一方で、現状のマシンの性能に決して劣らないマシンを、旧部材の組み合わせで実現しよう、なんていうオタクが生まれるのも、当然なのである。
ジャンク屋バンザイ!!
石原慎太郎氏が都知事時代に、アキバを世界のジャンク街に、なんて言いながら、結局中心街に大きなオフィスビルを立てただけで、むしろジャンク屋街は小さく追いやられてしまった。そもそも、ジャンク本来の意味を理解していなかったのでしょう。ジャンクは、それを生かす人間がいて初めて意味を持つ。そうでなければ只のゴミなのだ。
まあ、”太陽の季節”、とは全く違う世界だからね。
わたしは、声を大にしては言いたいっ!!(笑)。パソコンは使うためにあるのだから、安易に時代の流れに惑わされないで、自分のマシンに愛着を持ってほしい。
箱はそのままで姿が同じでも、マザーボードから総取っ替えして、せいぜい3万円もあれば現状30万円のマシンと遜色ない機能に変身することもあるのです。「おれのPCは、もう古いから」なんて言ってるなら、その辺のジャンク屋でいろいろ耳学問して、自分でいじってみてはいかがか。
プラモデルを作るこどもも殆どいない昨今だが、デスクトップPCはまさにプラモデルの世界。パーツをとっかえひっかえしたり、箱を金鋸とヤスリで削りながら作り直すのも、なかなかオツなものですよ。
↓ PC部品の特殊取り外しツール。あると便利だけど、なくても何とかなる。
自分自身、そんな手伝いでずいぶんとスキル・アップしたから、止めるにやめられなくなってしまった。じいさんの趣味としては、けっこういけてるかも。知り合いに頼まれてリビルドしたデスクトップが30台を超えた。部品代だけ負担の遊びだが、けっこう喜んでもらっている。写真好きの人が何人かいて、デジカメに完全切り替えしたことで画像処理にはまり、機能アップを繰り返している人もいる。それがせいぜい1万円内で済んでしまうのだから、重宝するわけだ。