理系夫婦Y子とMの昭和から令和まで

都内で働く薬剤師Y子と、パソコン・DIY・生物などに詳しい理系の夫M。昭和30年代から今日までの実体験に最新の情報を加え、多くの方々、特に子育て・孫育て世代の皆様のお役に立つことを願いつつ発信する夫婦(めおと)ブログです。

大人の風邪の治し方(&抗菌薬の話)

薬剤師Y子です。

久しぶりに「ああ、確実に風邪ひいちゃったな。疲れすぎてる時に始まったから、そこそこ重くなるな」と自覚し、仕事を休み、やっと治りました。

「ん? 感染したかな?」から「よ~し、治った!」まで、約10日間。長かった~。

でも風邪というのは「ひいちゃったら、これぐらいの時間を要するもの」です。

特効薬がないので、つらさを軽減することは出来ても、早く終わらせることは出来ません。

 

そんなわけで今日は『大人の風邪の治し方』について書きます。

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先月から今月にかけての「ゴールデンウィーク10連休」。

これが私や同僚にとっては「労働強化の日々」で、職場の「表」でも「裏」でも咳をする人が多く、「表」ではマスク禁止、「裏」ではマスクして過ごすことが認められているけれど誰でも食事する時には外すので、感染の機会が非常に多かったのです。

 

 

今回のY子の風邪は、ある日の出勤直後に「うわ、この人も、あの人までも酷い咳してる! 距離が近いし、いま私メチャクチャ疲れてるから感染するかも」と感じ、その日の帰宅後に喉(のど)と鼻の粘膜に腫れと痛みが生じるところから始まりました。

翌日(2日目)は「スタッフ少なめ、仕事は多め」の日。私が休むと誰か代わりの薬剤師が出勤する必要があったので「これくらい大したことない。ちゃんと仕事できる!」と無理やり思い込んで普通に仕事。「絶え間なく鼻水をすすり、咳が出ないよう出来るだけ喋る機会を減らし、それらを誤魔化すため終始ニコニコしている変な薬剤師」として1日を過ごしました。

この時点では、まだ「軽い症状のまま働き続け、気づいたら治っていた」という、年に何回か経験する「私にとって平凡な、軽い風邪」の可能性が残っていました。

 ところが3日目のこと。仕事中に、これまでより辛い喉と鼻の症状の他、倦怠感と発熱を自覚しました。こうなると、薬剤師としての判断力が低下し、仕事上なんらかのミスをしてしまうかも知れないので、遅番の薬剤師が出勤してきた時点で早退し、翌日は休ませてもらいました。

 

早退した日の帰りに「症状が悪化した場合でも食べられるもの」を複数の店で買い集めました。今回は食欲が全く衰えていなかったので自然に出来ましたが、何も食べたくないような風邪の時でも私は「栄養と水分を多めに摂る」ことを心がけています。

 

普段から食事の一部として毎日、ヨーグルト納豆を食べ、朝食と夕食の後にはビタミンCを1000mgずつ服用しています。

「風邪かな?」とか「今日は異常に疲れたなあ」とか思った時には、その他に総合ビタミン剤整腸剤も服用することが多いです。私が常備しているのは、ポポンSと新ビオフェルミンSです。

 

今回、仕事を休んでいる間は「できるだけ楽をする」と決めて、実践しました。

若い頃、特に子供が保育所や学校に通っていた頃は「風邪ひいたから仕事を休んでるのに、仕事が休みで子供が家にいない時じゃないと出来ない家事をしてしまう」という癖があり「楽できなかった」私。「今日は余計なことをせず、楽をするのだ!」と予め決めておかないと、家事労働のスイッチが入ってしまいます。幸いなことに今回は孫を預かる予定もなく、心と体を休ませることが出来ました。

 

昼からゴロゴロしていた日でも、夜は早めに歯磨きをして寝室へ」というのも重要だと思います。私の場合は、ひとたび睡眠リズムが崩れてしまうと、通常の生活に戻った時に、とても大変です。

 

今回、私は風邪薬や解熱鎮痛薬を使いませんでしたが「自分の風邪には大体いつも、これが効く」というのがある方は、それらを使って症状を和らげるのも良いと思います。私の長男は一時期、ドラッグストアの風邪薬の棚の漢方薬の列に並んでいる「柴胡桂枝湯」を、よく使っていました。また夫のMは、解熱鎮痛薬が必要な時には「エキセドリン」を使っています。

 

☆ 抗生物質の話(厚生労働省の資料にリンクしています) ☆

以前は、風邪で医療機関に行った時に抗生物質が処方されることがありましたが、抗生物質(抗菌薬)は、普通の風邪には効きません。

http://amr.ncgm.go.jp/pdf/poster-p1.pdf(知ろう まもろう 抗菌薬)

 

また、不必要な時に抗菌薬を使うと、その時に効果が無いばかりでなく、薬剤耐性という大きな問題に繋がります。

http://amr.ncgm.go.jp/pdf/poster-np5.pdf (効かない薬が増えている!! 薬剤耐性を知っていますか?)

 

薬剤耐性あるある川柳、必見です!

http://amr.ncgm.go.jp/pdf/poster-np8.pdf

 

詳しく知りたい方は、こちらも是非ご覧ください!

http://amr.ncgm.go.jp/general/(一般の方へ|かしこく治して、明日につなぐ~抗菌薬を上手に使ってAMR対策)

 

 

そんなこんなで、薬剤師Y子の今回の風邪は約10日で治りました。

「ひいてしまったら、つらさを軽減する方法、周囲の人への感染を防ぐ方法を考えながら、ゆっくり過ごす。抗生物質(抗菌薬)は、普通の風邪に関しては『百害あって一利なし』なので使わない」というのが、今回の話のキモです。