理系夫婦Y子とMの昭和から令和まで

都内で働く薬剤師Y子と、パソコン・DIY・生物などに詳しい理系の夫M。昭和30年代から今日までの実体験に最新の情報を加え、多くの方々、特に子育て・孫育て世代の皆様のお役に立つことを願いつつ発信する夫婦(めおと)ブログです。

夏の NotePC にはゲタだ!

Mです。

もうすぐ関東はジメジメ、ベタベタの時期に突入する。PCの管理面からいって、一年のうちで一番厄介な時期である。 何が厄介かといって、排熱部材にこびりついたホコリたちが水分をまとってかたまり出すのが、いちばんの難敵である。ホコリが更に溜まりやすくなるだけでなく、悪くすると漏電を引き起こす。マザーボード上にこびりついたホコリが湿って、ショートして基板がパー!ってことだって起こるのだ。

気温が高くなれば、PCの排熱対策は必須かつ最重要課題だから、その対策は、いままさに取りかかるべき時期なのだ。

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Mの場合、使っているPCはほぼデスクトップなので、夏場の廃熱対策として空気の通り道を掃除するのは簡単だ。サイドパネルを外して掃除機でガンガン吸ってしまう。ケーブル類にたまったホコリ、クーラーファンのフィンにこびりついたホコリ、ヒートシンクの溝にたまったホコリ、そんな諸々のホコリたちの巣窟を毛先の長いブラシでこすりながら掃除機のホースを近づければ、どんどん吸い込んでくれる。だから、デスクトップPCについては、それだけでOK。隙間の多いデスクトップの排熱対策は、簡単と言えば、かんたんなのである。

※よく、CPUからクーラーを外して熱伝導グリスの塗り替えをした方がよい、とのたまう方がおられるが、Mは全然そう思わない。最初にきちんとしたグリスを塗ってあれば、5年やそこいらはそのままで問題が起こることはない。むしろ、厚塗りして熱伝導を悪化させてしまっているケースもあるくらいで、きちんとしたグリスを金属面の凹凸を埋める程度に極薄で塗っておけば、グリスが乾固してひび割れている、なんて言う光景は起こさないで済む。

一方、頻度は少ないものの、(実はいまもそうなのだが)文章書き程度の作業でつかうNote PCではそう簡単にはいかない。なぜなら、小型軽量化を最優先しているために、ボディーの中には隙間がほとんどない。多量の熱が発生するCPUまわり、グラフィックユニット(GPU)まわり、そしてメモリー収納場所、この3箇所が忌々しいほどに熱くなるのだ。
冬は膝に乗せて作業しても温かいなあ、で済むが、夏場にそんなことをしたらマシンがアウトになること必至。そもそも、PCの裏板が熱くなってきて、とても平静ではいられないほどになるはずだ。

Note PCの排熱対策は、CPU自体およびメモリーの電力消費量を極力下げて発熱量自体を落とすこととを最大目標に置いて進んできているが、それでも限界はある。性能を低下させて良いなら構わないが、ユーザーは性能アップと排熱性向上の両方を求めるからだ。動画再生やゲームの操作性を犠牲にしてもいいよ、というユーザーは皆無だろう。

Note PCは、薄い本体に隙間なく詰め込んだハイテク部材のかたまりになっていて、CPUクーラーも実に上手くできている。デスクトップならアルミで済ませているクーリング部材もほとんど銅製で、材料としてはこれ以上無いものを求めてつくられている。しかも、狭い経路を薄いヒートパイプを上手く回り込ませて、これまた薄いシロッコファンで風を送るなど、並々ならぬ努力の成果を詰め込んでいるのだ。
ところが、それでも夏場は熱暴走がいつ起こってもおかしくないくらい、マシン裏は熱くなってしまうのだ。

その原因は、マシン裏に隙間が保てないことにあると言って良い。

Note PCを平たい机の上で使っていても、裏にある隙間は10mmなんて絶対ない。裏パネルの高くなったところに申し訳程度のゴム足がつけられているだけだから、空気が通れる高さは5mmくらいがいいところかも知れない。だから、いくらクーリングファンやフィンを高級にしてもたかが知れている。そもそも、空気が自由に流れにくいのだから。ましてや、フカフカの素材に載せて使うなんて、冬であっても怖い。

そこでMは、メーカーには申し訳ないが、排熱効率最優先で何とも不格好な対策を採る。
①CUP付近のカバーと、メモリー室のカバーは、外したままにしている。(夏冬関係なし)

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②PC裏に発泡材の足をとりつけて、空気の通り道を確保。

※下の白いブロックが、ポリプロピレン発泡材ブロックを両面テープで貼り付けている様子。白い四角はゲタの上面。

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②さらに、Note PC用のゲタをつくってPCを載せる。ゲタは、堅めの材木を4つカットして足とし、それらを4本の薄い合板で橋渡ししたもの。軽くて25mmほどの空間を作れるから、カーペット上でも排熱十分。

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この3方法を採るようになってから、熱暴走は一切なくなった。

使い始めたとき、これで暴走しないのか?と疑問に思いながら使っていたら、たしか7月だったが見事に1時間ほどでフリーズした。
当たり前だよな、と思いながらまず①と②を実施して、それでも安心できず後日③をつくった、という順番。

何とも不格好ではあるけれど、これくらいしないとNote PCクンにとっての夏は、地獄なのだと思っている。

現在、室温は約24℃である。CPU温度は53℃ほどで推移している。
外してある裏ふたを装着すると、この温度は10分もすると10℃以上あがっていく。

真夏だと、蓋ありだとCPU温度は軽く70℃あたりまで上がる。それ以上続けているとだんだん動作が緩慢になって・・・ という具合に陥ることは経験済み。

ビジネスで持ち歩くパッドタイプなどではこんな必要はあるまいが、Note PCは、最新式であろうが、排熱に気を使ってやらないと充分にその性能が出せないことがあるのだ、と覚えて置いて欲しい。

かわいいPCには、フレッシュな空気を充分に吸って貰いたいものです。