理系夫婦Y子とMの昭和から令和まで

都内で働く薬剤師Y子と、パソコン・DIY・生物などに詳しい理系の夫M。昭和30年代から今日までの実体験に最新の情報を加え、多くの方々、特に子育て・孫育て世代の皆様のお役に立つことを願いつつ発信する夫婦(めおと)ブログです。

「私の熱中症対策」を決めて実践しよう!

薬剤師Y子です。

夫のMも 5/24 の記事に書いていましたが、

www.yakuzaishi-y-co.work

 

今日も関東は非常に暑く、ドラッグストアの店頭には「熱中症対策グッズ」がズラリと並べられています。

 

「熱中症」というのは、私たちの身体が「高温多湿環境」に上手く適応できない時に生じる様々な症状の総称です。真夏だけでなく初夏にも、また秋の彼岸を過ぎてから台風一過の青空の下などでも発症することがあるので、注意が必要です。

 

よく見かける対策グッズとして「水につけて首に巻くスカーフ」「ちょっと可愛い保冷剤」「シャツの上から使って体感温度を下げるスプレー」などがあります。上手に利用したいですね。 

 

これらの商品のうち薬剤師Y子が実際に買って使って効果を実感したのは上記の「冷感スカーフあるいは冷感タオル」(そこに含まれる水分が体表から熱を奪って気化熱として使い、気化していくので、濡らして首の周囲に置くだけで効果を発揮)と、「保冷剤」です。

 

保冷剤は、小さいのを複数個いつも冷凍庫に入れておき、暑さの中で長時間を過ごすことになる日には保冷バッグに入れて持って行くのがオススメです。外で「暑すぎる! このままではマズイ!」と感じたら、迷わず脇の下などを冷やしましょう。

 

体感温度を下げるスプレー」は、「冷たく感じるけれど、本当に体温を下げるわけではない」ので、そのつもりで使う必要があります。

 

色々なグッズが売られていますが、残念ながら、このような商品だけで全ての人の熱中症を防ぐことは出来ません。

 

例えば薬剤師Y子の両親(共に1920年代の生まれ。既に天寿を全うして他界)の場合、エアコンを使って部屋を出来るだけ涼しくしたかった最晩年の父が「エアコン大っ嫌い!」の母に論破されてしまい、夏の夜、両親の寝室に入った姉と私が暑さに驚いて「これじゃ夜の間に二人とも熱中症になっちゃう!」と大慌てで室温を下げたことがありました。

 

母は本当に始末の悪い「筋金入りのエアコン嫌い」でしたが、若い頃に小学校の教師をしていましたので今回は「算数」と「理科」で行こう、と姉妹で戦略を練り(余談ですが私だけでなく姉も理系の女性、リケジョです)、大きな数字で室温と湿度が表示されるデジタル温湿度計を買って両親の家に置きました。すると案の定、それらの数字を無視することは母にも出来ず、しぶしぶエアコンを使ってくれるようになりました。おかげで父も母も、熱中症医療機関に行くことはありませんでした。

 

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もう1つ、別の事例を書きます。

5年ほど前のこと。「顔と髪のメイクには時間をかけるけれど朝食を摂る習慣がなくて何度か熱中症の初期症状を経験した社会人2年目の内気な女性」が、私との会話の中で好きな食べ物を話してくれたので「じゃあ夏は寝る前にバナナ1本を冷蔵庫に入れて、翌朝、常備してるチーズを1個、よく冷えたバナナを1本、メイクしながら食べるっていう案、どうでしょう?」と言ってみたことがあります。

それから2年ぐらい経って再会した時、彼女は「暑さにも寒さにも強く、大きな声で朗らかに話したり笑ったりする豪快な女性」へと成長していました。バナナは子供の頃から好きだったけれど朝イチの冷たいバナナは本当に美味しい、朝食を抜くなんて今では考えられない、ランチも栄養バランスを考えて食べるようになった、と話していました。

彼女の素晴らしい「変身」は、彼女自身にも、また自説の正しさを実証してもらえた私にも、「ちゃんと美味しく食べることの重要性」を再認識させてくれました。

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薬剤師Y子は「朝食を多めに食べる習慣があり、その時に塩分も摂っているので、5月頃から10月頃まで水だけを持ち歩き、こまめに飲む」「屋外では帽子をかぶり、折りたたみの日傘も持つ」ということを実践しています。

孫と一緒に出かける時には、500mlのペットボトルを最低でも2本は持って行きます。そのうち1本には常温の水を入れて、自分も孫も飲みたい時すぐ飲めるようにしています。残りのペットボトルは「前日に水を入れ、冷凍庫で凍らせ、当日、保冷剤その他の冷やしておきたい物と一緒に保冷バッグ等で」持ち運びます。

 

このように「熱中症を未然に防ぐために何をすれば良いか」は人それぞれです。

乳幼児、高齢の方、肥満傾向の方、体力や持久力に自信がない方、まだ暑さに慣れていない方などは「熱中症になる可能性」が高めです。 

今この文章を読んでくださっている皆様は、ご自身のため、ご家族のため、周囲の方のために「実効性の高い対策」を考えておいて下さいね。

 

 それでも症状が出てしまったら

「予防のために何をすべきか。どんなものを備えておくべきか」は人によって違いますが、もし熱中症を疑うような症状が出てしまったら、することは決まっています。

 

中症の代表的な初期症状として、めまい、立ちくらみ、一時的な失神、吐き気、頭痛などがあります。筋肉痛、こむらがえり、大量の発汗、倦怠感などが最初の自覚症状だった、というケースもあります。

 

気温や湿度が高めの日に上記のような症状を自覚したら、あるいは周囲の人がこれらの症状を訴えたら直ちに涼しい場所へと移動し応急処置をする必要があるのですが、「その日は涼しい朝のうちから少し体調が悪かった」場合などは、「これ、熱中症の初期症状だ!」と気づくのが遅れがちです。

 

でも、ご存じのように熱中症は重症化すると命に関わります。ですから今ぐらいの季節になったら、「自分も、周囲の人も、誰もが熱中症になる可能性がある」ということを常に念頭に置き、「疑わしい症状」が見られたら応急処置をしなくてはなりません。

 

上記の症状に加え、自分でも他の人でも「意識が朦朧としているようだ。受け答えが正常でない」ということがあったら、すぐに救急車を要請しましょう。

 

救急車を要請した場合も、そうでない場合も、熱中症の疑いがある時は涼しい場所に移動した後で、応急処置として体を冷やし、水分と電解質を補給する必要があります。

 

脱げる服は脱ぎ、外せるベルトやボタンやネクタイは外し、皮膚を露出させることが出来る箇所があれば露出して、体からの熱を放散を促します。また、冷水、うちわ、扇風機、保冷剤など、使える物は何でも使って、できるだけ体を冷やします。

こどもや赤ちゃんのイラストわんパグさんのフリー素材より)

 

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仰向けでも座位でも[皮膚の近くに太い血管がある場所]を冷やすと効果的です。

 

意識があれば、次に「冷えたスポーツドリンクなどを自力で飲む」ことを試みます。自力で飲めない時、吐き気や嘔吐がある時には、医療機関での点滴などが必要です。

 

日本気象協会の「熱中症について学ぼう」というサイトも、オススメです。

https://www.netsuzero.jp/learning

 

「暑さに負けず、暑さを楽む」ための「自分なりの方法」を見つけたいですね。