Mです。
今日、Windows2000マシンをつくりました、って、なんでやねん!
作業用PCをすべてWindows10化してしまって、はたと困った事態に遭遇。
もう20年ほど使ってきている多チャンネル温度計測器を使ってデータを採ったはいいが、気付けば読みとりのためのアプリケーションが仕事用PC画面から消えてしまっていることに気付いた。
以前にも書いたが、仕事用のPCにはVistaとWindows7を併存させていた。Windows7上ではインストール出来なくなってしまったアプリケーションをVistaの下にインストールしておいて、Windows7側からそのアプリを呼び出して使えることに気付いたので、それまで通りの作業が引き続き行えてラッキーだったのだ。
同じようにして、その計測器のアプリもVistaでインストールしてWin7で使う、ということを続けてきていた。
だから、Win7ベースでWin10にバージョンアップしても、元々のアーキテクチャーを維持しているはずだから同じように使えるもの、と高を括っていた。それが誤算だったのだ。
データを採り終えて、さあ読みとろうとしてコネクタを繋いだが、あれれっ!?アプリがない! と、その時になって気付いた。
Win10にする前までは、デスクトップにアイコンを置いていたのに見つからない。慌ててプログラムフォルダを探しまくったが、収まっていたフォルダは見つけたものの、中身が空っぽ。正直、慌てた。
何かのトラブルで実行ファイル自体が消されてしまったのだと思い、USBに保存してあったアプリケーションのセットアップファイルをクリックして、ことの重大さに直面。このシステムでは使用できないプログラムです、ときた!
どうやら、Windows10にしたことで、深層でのコマンド変更がいくつも行われていて、最近(少なくとも10年ほど)のアプリケーションはともかく、それ以前のWindowsシステムで使われていたアプリケーションが使えなくなっていたのである。
考えてみれば、ごく当然のことかも知れない。現在のガソリン自動車にキャブレターを取り付けて走らせたい、なんてことを企てるのと同じくらいおかしなことをしているのだ。
使えなくなってしまった読みとりプログラムは、たしかWindows2000で使い始めたはず。ということはほぼ20年前の代物だ。計測器のコネクタも今はPCの背中から消えてしまったRS-232C(9ピン)である。工業用の制御機器や速度よりも確実性を優先するコントロール機器やデータ通信機器では今でも使われているが、シリアル通信がUSBに取って代わられてしまったため、PC本体からは10年ほど前から消えてしまったのである。
↓ PC背面のRS-232Cポート
けれども世の中どうにかなるものだ。通信ポートがUSB化されると同時に、RS-232C端子をもつUSB変換ケーブルが作られて売り出された。周辺機器付属品に強いサンワサプライさんをはじめ、I-Oデータさん、Buffaloさんらも自社の周辺機器とPCの接続用ニーズもあってだろう、どんどん作ってくれた。そのおかげで、PCを作り替える中でRS-232Cポートが無くなってしまったマザーボードになっても、くだんの温度測定器を使い続けてこられたのだ。
↓ Buffaloさんの変換ケーブル
しかし、時代の流れはやはり無情だ。つながるからと言って使い続けられるとは思うなよ、とWin10さんについに引導を渡されてしまった、というわけだ。
はてさて困った。計測器には表示機能もあって記録されたデータをひとつひとつ読んでいくことは出来るものの、なにしろデータ数は数万に及ぶ。読んで書き取って行くのは、時間さえあれば不可能ではないものの、あまりにも生産性が低い。
と、その時目に付いた一台のマシン。棚に押し込んであったそれは、しばらく前にお釈迦にしたAMD AthronⅡで組んだマシン。サイドパネルを開けてみると、低容量だがシステム用HDが付いているし、CPU、メモリーもそのままになっている。電源も付いている。試しに通電してみると、システムはVistaだった。確かVistaではお目当ての計測器接続に小細工が必要だったと思い出し、思い切ってシステムを入れ替えてしまうことにした。しかも、Windows2000にだ。幸いにして、そのマシンの背中にはRS-232Cポートが付いているではないか! 渡りに舟である。
たまたま机の中に眠っていたWindows2000システムのコピーを使って、Windows2000マシンの復活を開始。
↓ Windows2000システムディスクのコピー
この時代までは、1枚正規品を買えばコピーを作って何台ものPCに
インストールしていた。
思いついてからWindows2000復活まで1時間ほど。懐かしいオープニング画面についウットリ。
他のアプリは不要だから、とにかく読みとりプログラムをインストールして起動!
めでたく、データ抽出完了。めでたしめでたし、で大団円。
いやはや、Win10の時代になって懐かしのWindows2000をインストールすることになろうとは、思ってもみなかった。
計測装置自体、なかなか壊れるものでもないから、まだまだ使い続けると思う。ということは、そのためだけにこのWindows2000マシンを保持していくことになる。どうせお釈迦にしたマシンだから、時々通電しながらつきあっていこう。
そうそう、PCは長いこと放置しておくと不具合が起こりやすいのです。起動できなくなることもしばしば。最低でも月に一度は通電して確認していこうと思っている。もちろん、ネット接続なしで維持するのがベター。接続すると更新機能がはたらこうとするので厄介だし、経験上、それが原因で機能不全を起こすことが多いのです。