理系夫婦Y子とMの昭和から令和まで

都内で働く薬剤師Y子と、パソコン・DIY・生物などに詳しい理系の夫M。昭和30年代から今日までの実体験に最新の情報を加え、多くの方々、特に子育て・孫育て世代の皆様のお役に立つことを願いつつ発信する夫婦(めおと)ブログです。

漫画家けらえいこ氏、ジェンダーギャップ、昭和の歌謡曲など

薬剤師Y子です。

昨日の午前、フジテレビの午前の番組「ワイドナショー」に漫画あたしンちの作者けらえいこさんが出演していて、その存在感と『次の発言』が気になったので番組を最後まで視てしまいました。

けらさんは「漫画家という職業を選んだのは、女性であることによって差別されない数少ない職業だから」という意味の発言をされ、私は深く頷きました。

当然のことながら、この発言から始まる一連の「けらさん発言」には賛否両論があります。賛否どちらからでも自分の意見を皆がネットで自由に発信できることは、本当に素晴らしいと思います。

tsuiran.jp

 

昨年の暮れ、日本のジェンダーギャップ指数が過去最低になってしまった件について私は様々な記事を読み、色々なことを考えました。

2019年「ジェンダー・ギャップ指数」日本が110位から121位へ(153カ国中) | 世界のデータ | 国際協力NGOジョイセフ(JOICFP)

 

その1週間ほど前に(2019年12月10日)フィンランドで新しい首相が選出され、その人物が34才の女性であるという事実、そしてフィンランドの人たちが「彼女は有能だから当然」と思っているという事実に驚いたばかり。

政治的発言など一切せず、その一面において明らかに「ボーッと生きてた」自分について「ああ、ある意味、取り返しのつかない年月を過ごしてしまったなあ」と感じました。

www.fnn.jp

 

そして 「年齢や性別に関係なく能力を発揮できる社会を構築するためには、この場合、どっちを選択すべきか?」というようなことを、これから何かを選ぶときに必ず考えよう、と強く思いました。 

president.jp

 

上のプレジデント・ウーマン・オンラインの記事にも書かれていますが(3ページ目)、日本で最大の政党であり与党である自民党の「昇進システム」を皆が受け入れてしまっている、というのも困ったもので、ため息が出ます。

フィンランドで34歳女性首相が誕生した理由 | (3/4) | PRESIDENT WOMAN Online(プレジデント ウーマン オンライン) | “女性リーダーをつくる”

 

「世の中の大事なことを決めるオジサン達」の多くが、還暦を過ぎた私と同年代か、もっと年長で、私と同じような流行歌を聴きながら成長期や壮年期を過ごしてきた人々です。 

「私が子供だった頃に大ヒットした流行歌」のうち「還暦を過ぎた今でも歌える曲」は少ないけれど、次の2曲は「男女が平等でない社会」の強烈な印象と共に、私の記憶に深く刻み込まれています。 

 

まず、1962(昭和37)年に発売された、この曲。植木等さんが歌った「ハイ それまでヨ」です。都知事も務めた青島幸夫さんの詞が覚えやすかったんですね。

https://www.uta-net.com/movie/243617/

 「丈夫で長持ちいたします、てなこと言うから女房にした女性は、掃除や洗濯の能力が低く、食べることだけ3人前。ちょっと小言を言ったら家を出て行って、そのまま夫婦関係は修復できなかった。ふざけやがって!」というような感じの3番の歌詞が、軽快なメロディーと共に今でも勝手に自分の中から出てきて、たまに一人の時に口ずさんでしまったりするのでビックリです。

 

そして、1969(昭和44)年に発売された、この曲。奥村チヨさんが歌っていた「恋の奴隷」です。

https://www.uta-net.com/movie/1830/

「邪魔しないから、そばにおいて。悪いときは、ぶって。あなた好みの女になりたい」という歌が茶の間のテレビや職場のラジオから堂々と流されていた時代が確かにあり、 それを聴きながら生活していた人たちが今でも日本社会の「支配層」の多くを占めています。

 

性別も年齢も関係なく誰もが自分の意見を発信でき、能力を発揮できる場所を自由に探せる社会。

自分の価値観と同様に他人の価値観も尊重し、様々な人と共存していくのが当たり前の社会。

還暦を過ぎた私が生まれて育った「昭和の関東の田舎」は、そういう「私にとって理想的な社会」とは、ほど遠かったです。

 

私が子育てで忙しかった平成の前半も「現場が田舎」だったので、まあ、それはそれは色々と大変で、結果的に私は「余計なことを言わず、周囲が自分に求める役を上手に演じながら、笑顔で仕事に邁進するオバサン」として生きてきてしまいました。

「言いたいことの全てを口にすれば時間も手間もかかり、自分も周囲も疲れるから、ほどほどに発言して適当な落としどころを探ることで、自分と家族を守る」という選択をしたわけです。

でも、家庭内で夫Mと私Y子との間に男女差別はなく、二人の息子を「私から見る限り男尊女卑傾向のない男性」に育て上げることには成功したと思っています。

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今の私は子育てを終え、孫育てに関わりながら薬剤師として仕事をするオバアサンなので、若い頃のような遠慮や忖度は無用です。どこで何を発言しても、その発言が無視されることは稀で、それなりに尊重されています。

3才と0才の孫達が生きていく今後の社会を「理想的な社会」に近づけていくために自分に出来ることを常に探しながら、「これ、今やった方が良い!」と判断したら直ちに実行する人間でありたいと思います。