理系夫婦Y子とMの昭和から令和まで

都内で働く薬剤師Y子と、パソコン・DIY・生物などに詳しい理系の夫M。昭和30年代から今日までの実体験に最新の情報を加え、多くの方々、特に子育て・孫育て世代の皆様のお役に立つことを願いつつ発信する夫婦(めおと)ブログです。

老ヒイラギ観察 Part 2 #01

Mです。

  期待通り、太枝が切られた老ヒイラギの切断部付近から、若芽が出てきた

 切断部直近から上に向かって、柔らかくて赤っぽい小枝が伸び、先端部付近に4枚のギザギザを持つ葉が開いていた。柔らかな小枝のちょうど中間付近には、まるで種から発芽したとき最初に現れる双葉のような小さな葉が付いている。その部分が段になっていて、そこからやや細くなって更に若い枝が伸びてきた、という風情だ。
 小枝先端の4枚は、ギザギザが左右対称に3対あって、まさにヒイラギ。

 ↓ 以後、これをNo.1とする

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 大枝払いをした際に、根本付近の草も除去されたらしく、それまでは神社の石柵の内側が大振りな葉が遮っていて見えなかったところが見えるようになっていて、なんと根本付近の幹からもだいぶ前に出ていたのだろう脇芽2本に、成熟したギザギザ葉が付いているのも発見した。

 ↓ 以後、写真右側の若い2段目を伸ばしている小枝をNo.2とする

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 もともと2本の幹があったようで、その一本が切られた後、二又に分かれたあたりから萌芽している。切り口はだいぶ古いので(上写真左上部分)、切られてすぐに出てきた脇芽とは思えない。ギザギザ葉をつけた小枝は2本あり、どちらも既に堅くなっている。写真右側の長い方は、しっかりした2対4枚の葉の上に、2段目の柔らかな新しい枝が伸びてきている。この脇芽をNo.2として、No.1と比較しながら観察することにする。No.2では、No.1と同じように、柔らかく若くてピンク色の新しい枝が伸び始めていて、既に3対のギザギザ若葉が育ちつつある。

 不思議なことに、ここでもまた、No.1と同様に、スッと伸びた新しい枝の始まり部分に双葉のようなギザギザのない小さい葉が付いている。まるで、幼若化した枝の新生には、実生の最初に現れる双葉がつき物だと言わんばかりである。

 前回の観察は、既に小枝が堅くなっている時期から始まっていて、新しい枝の伸長は観察していない。だから、今回のような双葉様の葉は見たことがなかった。もしかすると、若返りした枝が発生したときだけこのような双葉様の葉が出てきて、まもなく落ちてしまうのかもしれないと想像している。

 いずれにしても、期待通りに発見したこの2本の小枝を、通りかかる際になるべく細かく観察して、その変化をたどってみたいと思っている。

 特に興味があるのは、根本付近の小枝の方だ。

 幹が切られたときに発生した脇芽なのだろうとは思うのだが、そのうち一本で新しい芽が生長しだしたのは、一月前に大枝が切られてから後だと見るのが妥当。なぜなら、No.1No.2の赤色をした新芽部分の状況がよく似ていて、時間経過がほぼ同じと推測されるからだ。

 だとすると、No.2が2段目を伸ばしはじめたきっかけは、No.1が出てきた原因となった大枝払いなのではないか、と思う。もしそうなら、だいぶ離れた位置とは言え、この老ヒイラギ全体が、大枝払いというドラスティックな出来事に反応して一時的な 「若返り情報」 をからだ中に行き渡らせた、と想像することもできる。太い幹や枝の樹皮の下にある成長点の細胞たちがこの情報を受けて活性化し、たまたま新しく枝を伸ばせる場所で、若返った枝葉を再生し出している、というように思えるのだ。

 ほかの部分からもギザギザのある葉を持つ新芽、脇芽が出てきていないか、見回してみたが、どうやらこの2箇所だけで起こっている現象のようだ。

 さらに新しい芽が出てくるのかどうかも併せて、細かく観察してみようと思っている。