理系夫婦Y子とMの昭和から令和まで

都内で働く薬剤師Y子と、パソコン・DIY・生物などに詳しい理系の夫M。昭和30年代から今日までの実体験に最新の情報を加え、多くの方々、特に子育て・孫育て世代の皆様のお役に立つことを願いつつ発信する夫婦(めおと)ブログです。

新型コロナウイルス感染症治療 一条の光か!?

Mです。

 年末年始にかけての商売時に、何ともつらい状況だ。

 今朝、鳥越神社前で正月飾りの店を準備する人たちも、とても寒そうに見えた。日本海側に大雪をもたらしている寒気団のせいで、東京も確かに寒いのだが、それだけではない。これまでは、注連飾りを作っているおっちゃんに、若いお母さんが小さな子供を連れて話しかけている風景がよく見られたのに、今年は人通りが殆どない。しかも、みんながマスク顔だから、話しかけるという行為さえ減ってしまっている。そんな雰囲気が、ますます寒さを増強していると感じる。

 とにもかくにも、ウイルスの流行には、根本的には自衛しかない。

 地球上すべての動物は、太古の昔からウイルスと共存して繁栄してきた。時々、それまで共存していたかに見えるウイルスが変異して深刻な病気を生み出し、動物たちを大量死させる、というアクシデントが幾たびもあった。ただ、攻撃にさらされる動物側も、あとから見れば、そのウイルスに抵抗できた個体群がそのウイルスの遺伝子を取り込んでしまったり、抵抗するための武器を身につけたりして(免疫力)、しぶとく生き残ってきた。新型コロナだって、数年すれば世界中の人類が、そういうことあったよね、と顧みることになるのだろう。今現在は防備に必死だが、このまま行くはずはない。深刻になりすぎることなく、精神の安定を保つように心がけて、自分の免疫系の健康を維持することが大事だ。身体の抵抗力は、脳の健康に大きく左右される、ということは今や常識。イライラしていると免疫系の活性が下がることもはっきり判っている。

 人混みをなるべく避け、ちゃんとマスクしていればまずは安心なはず。怖がりすぎず、おおらかに振る舞うくらいの心構えが必要だと思う。

 どこもかしこもアルコール消毒を励行させるが、アルコール消毒で手指をガサガサにすることも避けた方が良い。皮膚表面を荒らしてヒビでも切れさせたら、その方が危険だ。健康な皮膚はウイルスが付いても、奴らを通してしまうことはない。もし手にウイルスが付いてきたって、目、鼻、口などの粘膜に触れさせなければなんと言うことはない。あとで手をちゃんと洗えば良いのだ。かく言うMは、アルコール消毒を見張られている店先でも、指先あたりにしかアルコールを吹いていない。丈夫な指の腹側だけ付ければ十分だと思っている。まんべんなく手をこすって塗り回すのは無駄だろう。ものに触れる部分だけ10秒程度アルコールにさらせばOKだと思っている。むしろ、こすらない。揮発を促進してももったいないから、手先に付いたアルコールが自然に飛ぶのを待ち、その間、なるべくモノに触れないようにしている。

 こんな状況のなか、英国で新型コロナウイルスに感染性の高い変種が現れたという怖いニュースが流れてきた。重症化とはリンクしていないらしいので、最悪の事態では無いが、罹りやすくなっているというだけでも、嫌な話だ。インフルエンザウイルスでよく話題になるウイルス表面の「ひっつき分子」(スパイクと呼ばれるタンパク突起)と同様のウイルス表面分子の変異らしい。要するに、これまで以上に細胞にひっつきやすくなった変異種で、そのために身体の中に入り込みやすい、という理屈。まさに、マスク必須、である。とにかく、吸い込まないに尽きる。鼻を出したマスク姿をよく見るけれど、ダメですね。鼻栓でもしているのなら問題ないけれど、そんなはずないし。

 その一方で、Natureにうれしい報告も挙がった。

 同じく英国のエジンバラ大グループが、新型コロナに感染して重症化した患者群2000人余りのサンプルを解析して、重症化しやすい遺伝子を5つ見いだせた、というのである。今朝、ラジオのNHKニュースで耳にして、早速ググってみた。

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  (NHKさんのニュース画像から転載)
 報告自体は、9月末に投稿されていて11月30日に受理されている。

 詳細は見ていないが、5つのなかに、ウイルスに対する抵抗性の一つとして知られているインターフェロン遺伝子と、同じくウイルス感染した細胞の処理に関わるチロシンキナーゼという細胞表面タンパクの遺伝子が含まれている。そして、インターフェロン遺伝子の活性が高いと重症化しにくく、チロシンキナーゼ活性が高くなる傾向の人は重症化しやすい、という調査結果とのこと。

 これは、実に理屈に合っている。

 インターフェロンが出てきてくれると、やはり、新型コロナウイルスに対する抵抗力になっている証左だ。その一方で、ウイルスが感染した細胞を免疫細胞が攻撃する際にそのターゲットをあぶり出す指標として機能するのが、チロシンキナーゼの仲間たち。これが細胞表面に多く出現すると、免疫攻撃軍は敵を見つけやすくなる。その結果、感染細胞駆除がはかどるのだが、その駆除作業が必要以上に激しくなると、強い炎症反応が引き起こされる事につながる。それが肺なら、呼吸困難の症状に進んでいくのは火を見るより明らか。まさに、この新型コロナ感染症の重症化パターンそのものだ。

 この二つだけでも、医療を施す側にとっては朗報である。

 インターフェロンはクスリにもなっているので、その種類と量を勘案しながらインターフェロン療法を探ることが出来る。

 チロシンキナーゼ活性を抑える薬剤もあるから、治療への応用も可能だ。こちらも、用量を検討しながら試みられるはず。
 重症化すると、人工呼吸器、それが難しくなるとECMOへ、と進めなくてはならない現状に、そこに行くまでに抑え込める、という光が見えるように思う。知恵を絞って具体的な治療策を見いだして欲しいと思う。