理系夫婦Y子とMの昭和から令和まで

都内で働く薬剤師Y子と、パソコン・DIY・生物などに詳しい理系の夫M。昭和30年代から今日までの実体験に最新の情報を加え、多くの方々、特に子育て・孫育て世代の皆様のお役に立つことを願いつつ発信する夫婦(めおと)ブログです。

Office 迷走してるよね!

Mです。

 好き嫌いもあるだろうけれど、ずぅ~~っとAccessExcelを使い続けてきている者にとって、Microsoft Officeは、捨てられない存在になっている。

 Officeがバージョンを変えるたびに、他メーカーが、基本的な互換性のある類似ソフトを格安提供して来るのも、見方を変えれば、いかにOfficeというソフトが広く使われてきているかを示している証左だ。また、安く頒布すれば必ず買い手がつく、という点で、Officeというソフトがそれなりの高額商品だということも理由だろう。
 ちなみに、現状最新版の販売(売り切り)タイプ「Office Personal 2019」の売値は、3.3万円ほどだ。永年ライセンス、ということになっているから、高いのか安いのか判断できないのだが・・・

 とはいえ、Micorsoftさんは、Windows7ユーザーにOS無償アップグレードの権利を与えてWindows10に誘導した後、自らのソフト利用ユーザーを今流行のサブスクリプション型に誘導する戦略に出ていた。基幹ソフトOfficeに関しては、Office365なるクラウド型ソフトに一本化する、なんて流れがあったはず。Office2016が出た後、確かそんな話になっていた記憶がある。それなのに、なぜか2019が生まれ、さらには2021という売り切り型を今秋市場に出すのだと発表した。

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 う~~む、戦略がわからなくなった。

 クラウド型では顧客が十分に囲い込めない、ということなのか?
もしかしてコロナ禍での巣ごもり需要の所為なのか?

 大企業での業務処理にOfficeを使う場合、たしかに、全社共通のソフトとして一括サブスク対応で契約すれば、Lanで管理する社員全員を隈無く同じ管理下に置ける。不具合が生じても、契約内の対応で確実に復旧できるだろうから、情報管理部門としては自らが負担する責任の軽減にもなるだろう。
 一方で、小規模企業の場合、サブスク契約で社員全員分のOffice365契約をするよりも、管理者に決めた社員に売り切りタイプ正規版Officeを持たせ、他の社員は格段に安い他社互換ソフトを使わせて、社内Lanでデータの共有化さえ図れば、対外的なデータのやりとりの問題なども大抵は解決してしまう。だから、Micorosoftさんから見て、買い切り型ソフトは捨てるに忍びないニーズがある、ということなのだろうと想像している。

 かく言うM、Officeのバージョンは、なんと2010と2016で止まっている。しかも、主に使っているのは2010である。その後に生まれた新機能は、ほとんどがクラウド対応で生まれてきた機能で、Mのように基本的な作業をスタンドアローンのDesktopで行っている者にとっては、無用の長物。むしろ、2016バージョン以降で、「こんなコトもできますけど」といろいろコメントされるのが煩わしくてならない。それらは、殆どがクラウドに誘導するお知らせだから、もうウンザリなのだ。
 データのやりとりだけにNetを使って、作業はすべてちょっと大きめのDesktopで済ませるので、事実上2010で困らない。他者とのデータやりとりでも、ソフトのバージョンが上がっていっても下位互換は問題にならないから、誰にも文句は言われない。というか、大会社の方々も、実際のところOfficeのバージョン差を誰も気にしていないし、問題も生じないから、変える必要が発生しなかった、ということだ。

 ましてや、個人でのソフト利用ということになると、クラウド型Officeにする必然性はまず無いはず。新しがり屋さんがなびいた、ということはあろうが、ほとんどの場合、Officeがないとダメ、ということはなかっただろう。結局、見込んでいたほどOffice365への個人ユーザー移行が獲得できなかった、ということなのかも知れない。

 だから、売り切り型を捨てるわけにはいかなかった。

 と言うよりも、むしろ、売り切り型をもう一度収益の柱に引き戻そうとせざるを得なかった、ということだろうと推察する。
 迷走、と言ったら気を悪くするだろうが、状況としてはそうなっているように見える。

 スマホ中心への流れの中で、PCを使わずに済ませてしまえる社会に変化し、icrosoftさんも、結構焦っているのではないだろうか。

 コロナがらみで在宅業務が固定化してしまった状況でも、大企業が大きな一括契約でクラウド型管理を行うのは当然だろう。ただ一方で、社員個人レベルでの対応にも割安で協力する体制を見せたい、ということなのではないか。

 秋に販売開始のOffice2021の詳細情報は、まだ無い。ただ、価格だけは決まっているようで、2019バージョンと同じ、という情報だ。実際には、割安一括販売なんかも企業向けに行うだろう。要は、サブスク型に一本化、から、売り切り存続、で、両立の戦術を採用するのだろう。

 旧い奴だとお思いでしょうが・・・
 作るファイルにさえ互換性があるのなら、ソフトの更新に慌てることはない、というのがMの持論。お世話になってはおりますが、Micorosoftさんの上客ではないようで。
ゴメン!