理系夫婦Y子とMの昭和から令和まで

都内で働く薬剤師Y子と、パソコン・DIY・生物などに詳しい理系の夫M。昭和30年代から今日までの実体験に最新の情報を加え、多くの方々、特に子育て・孫育て世代の皆様のお役に立つことを願いつつ発信する夫婦(めおと)ブログです。

「緊急」の大安売り 

Mです。

 今朝方、いつも通る道が異様に混んで渋滞していた。

 橋の向こうから車列が続いてしまい、なかなか動かない。みんな、ジリジリしていて、少しでも前が動くと車間を詰めようと、ほんの1mも進まないというのにジワリと進む。のんびりと「どうせたいして動かないから・・・」と進まないでいると、後ろからクラクションがプッと来る始末。仕事先に向かう作業車や運搬のトラックなどの気持ちもよくわかる。出来ればUターンして別の道を行きたいくらいである。

 じわじわ進むこと6~7分。ようやく橋を渡り終えてゆるい左カーブの先を見たら、なんと、左車線に「緊急工事」の立て看と交通整理のおじさんが立っている。そして、黒々と日焼けしたヘルメットのおじさんの前方では・・・
な、な、なんと!! 歩道脇の植え込み周りの草抜き作業!!
エエ~~~~~ッ これが緊急作業なんかい!!

 どれだけ多くのドライバーが同じ思いをしただろうか。
  道路陥没 → 確かに緊急
  水道管破裂 → ごもっとも
  ガス管破裂 → そりゃそうだ
  路肩崩壊 → あぶね~~

 でも、おばちゃんたちが手甲脚半姿で植え込みの草を抜き、電動トリマーを持ったおじさんがギュイーンと枝葉を刈り込んでいる作業の、どこが「緊急」なんだ?!
 以前は、「草刈り作業中 ご迷惑をおかけしますm(._.)m」みたいな看板だった記憶があるのだが、今や、大昇進で「緊急作業」に上り詰めていたのだった。

 迫した状態でを要する命にかかわる状態、であるはずの用語なのに、どうやら世の中は、もはや緊急という言葉に重きを置かなくなってしまったらしい。

 コロナ騒ぎで何度も出される「緊急事態宣言」。

 その中身といえば、居酒屋、飲食店いじめ以外実効性のない、「3蜜を避けてください」だけのお願い宣言。諸外国のロックダウンは日本になじまない、というおかしな理論で、なあなあの施策なのにあたかも効力が高いかのごとく、名称だけ「緊急」にされて来た。実際のところ、もう、だれも「緊急」だと思えていない。


 今や、「緊急」は、せいぜい「注意」程度の意味にしかならない。

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 <緊急事態宣言>と言っておきながら、諸外国の選手たちを招いてオリンピックを平然と開催してしまう国。


 正直、国民の一人として、穴の中に隠れてしまいたいくらい恥ずかしい。

 緊急待避してしまいたいのは、わたしだけ?