理系夫婦Y子とMの昭和から令和まで

都内で働く薬剤師Y子と、パソコン・DIY・生物などに詳しい理系の夫M。昭和30年代から今日までの実体験に最新の情報を加え、多くの方々、特に子育て・孫育て世代の皆様のお役に立つことを願いつつ発信する夫婦(めおと)ブログです。

廃物利用きんぴら

Mです。

 修行僧がしっかり料理しているお寺さんの厨房では、野菜ゴミはほとんど出ないのだそうだ。大根の皮、人参の皮、牛蒡の皮(?)、どれも捨てずに煮たり炒めたりして、ちゃんとした「おかず」になっていくのだという。だいぶ前になるが、新聞にそんなコラムがあった。
 それ以来、時間に余裕があるときは大根や人参を束子(たわし)でしっかり洗って、皮だけできんぴらを作ったりしている。大根も人参も、見栄えを気にする必要が無いときは皮を剥かないことも多い。本当は、皮付きのままの方がおいしいと思うが、さすがに人目に晒される場合には、皮部分が黒ずんできたりするので、大概は剥いている。

 大根は、皮表面から3~5mmの位置に維管束(水や養分を通す管で、植物体の支持組織の役割もある)がきれいに並んでいるのが判るから、その中心側で厚めに剥く。この層は芯の部分より繊維質が多くて硬いので、縦方向に細く刻んで使うと、大根きんぴらが旨い。
 人参の場合は、大根のように剥いてしまったら細くなってしまうから、剥くとしてもいわゆる皮むき(ピーラー)で縦方向に削いでいく。この残渣は、そのままで細い短冊になっているから、そのまま人参きんぴらにしたり、細かく刻んで卵焼きの具にしてしまったり、使い道もいろいろだ。時折り出回る長人参は、人参独特のにおいが強く、これぞ人参、という懐かしい雰囲気のきんぴらになる。細かく刻んでコンソメ味の洋風卵焼きにすると、あのニオイの効果でハーブオムレツになる。

 大根も人参も、皮は毎回発生するが、毎回すべて使い切れてはいない。かといって捨ててしまっているかというと、そうでもない。実は、皮だけをポリ袋に放り込んで握って小さく縮め、冷凍庫に放り込んでいる。チョイと変わった味噌汁の具にしてみたり、鍋の具に混ぜてしまったり、シチューやカレーに細かく刻んで放り込んでしまったりと、野菜素材として結構重宝しているのだ。ハンバーグを作る時などはまさに好適な素材で、細かに刻むのも楽なのでカンタン素材になってくれる。本体が薄いので、凍ったままでも包丁で難なく刻める。凍ったままの方がカタチがしっかりしているので、凍らせる前より刻みやすくて都合が良いくらいだ。
  冷凍庫に余裕があれば、是非とも、野菜皮を食材にすることをおすすめしたい。

 さて今回は、野菜の煮物を作ったときに出た牛蒡の先っちょと人参の皮でチャチャッときんぴらを作ってみた。

①皮むきで剥いた人参の皮(この皮むき器40年くらい使っている)

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②細くてしまりの無い牛蒡。先っちょの首っ玉を押さえて皮むきで削ぐ 

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                                   ↓

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③長さを適当に揃えて・・・ 

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④ごま油でさっと炒め、鰹だしとみりん、醤油を垂らして、あおりながら強熱。
☆ 3分足らずで「廃物利用きんぴら」の出来上がり~~!!
(皮むきの時間を含めて15分くらいかな)

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      ※ 酒好きには、良いつまみになるかも。