理系夫婦Y子とMの昭和から令和まで

都内で働く薬剤師Y子と、パソコン・DIY・生物などに詳しい理系の夫M。昭和30年代から今日までの実体験に最新の情報を加え、多くの方々、特に子育て・孫育て世代の皆様のお役に立つことを願いつつ発信する夫婦(めおと)ブログです。

かんたん防犯カメラが現れた!その2

Mです。

先日、Wi-FI接続でデータ伝送とコントロールが可能なPlanex社製のモニターカメラの情報について書いた。
今回は関連情報の追加として、サンワ・サプライさんの乾電池仕様防犯カメラを紹介したい。

Planexさんのものが、無線通信でコントロールできる操作型カメラであるのに対して、こちらは固定型で自動運転タイプだから、本体を回収しないと映像確認はできない。その点で、明らかに使用目的は異なる。

こちらはむしろ、本格的な隠密カメラで、その姿形もまさに隠密。しかも雨風に耐える防雨仕様が売りの屋外設置を得意とするモノだ。

下の写真はメーカーページから転載させて貰った。まさに屋外の電柱のような柱にくくりつけられている。全天候型、って体を張って現している。

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フィールドワークを主とする動物学の研究者などにとっては、どこに行っても使える頑丈な監視モニター・カメラ、ということになる。特殊電池は、その充電を考えると長寿命を唄っているものでもイザという時に電池切れで換えがない、ということが起こる。でも乾電池ならどんな地域でも入手できるし、値段も安いので、たくさん予備を保っていることも可能だ。山ごもりしながら仕事をするタイプの人にも重宝なのだ。
映像取得をリアルタイムで行うことができないから、前回のモノとは全く違う。しかし、乾電池仕様というところでコスパの点から非常に利便性が高い。

余談だが、デジカメにもこれは当てはまる。Mは使い途によって3機種のデジカメを使い分けているが、それらのものはどれも乾電池対応機種である。なかなか無いので機種はあまり選べないのだが、電池切れしてもすぐに入手できないと困る、の1点でそうしている。野外で撮影したり、薄暗いところで機械などの写真を撮ったり、フラッシュも多く使うので電池の消耗がはやい。高性能電池を使うカメラだと電池交換だけで2000円もかかるところを、アルカリ乾電池2本でとっかえひっかえすればよいから、経費は10分の1で済むのだ。それと同じことが、監視カメラの世界でも可能なのだ。

使い方としては、個人宅の防犯、近頃はやりの宅配ボックスルームの監視、マンション周辺の監視、ゴミ置き場の監視、倉庫の監視、屋外の動物行動観察、田畑の害獣監視などなど、いろいろあると思う。設置方法もベルト締めで木に固定することもできたりできるので、工夫次第だ。

考えようによっては、いま流行のクルマ用監視カメラであるドライブレコーダーにも応用できそうだ。運転中はあまり使うつもりがない場合なら、夜間の駐車場での監視カメラとして、車内の隅にでも置いて撮影しておくという手もある。撮影範囲が120°と広めだから、後部角に設置すると、ほぼ前方すべての窓が写し込めるだろう。また、赤外線撮影を得意としているので、最近クルマにいたずらされることがあった、なんて時にはうってつけかも知れない。

映像の画面設定をいくつも選べて、小さめの画面320×240(30fps)で9時間撮影し続けることができるし、簡潔撮影ならグンと時間も延びるので、使い道はいろいろ考えられるだろう。

そうだ、ずっと昔から思っていてできていない、カラスウリの開花を撮影する、なんていう使い方にはうってつけかも知れない。夏までに考えてみようかな。

外遊びに切り傷は つきもの

Mです。

完全アウトドア派の幼少期を過ごしたMの両手には、手の甲だけでも左右に各10箇所ほど、シコリになった小さな傷跡がある。掌にもあるが、そちらはあまり目立たない。多くは、魚取り、虫取り、藪漕ぎなどの際に草や木でつけた傷で、どれも2~3日で治ってしまったものばかりだから大したことではなかったのだが、ちゃんと跡になって残っているということは、その場所で肉芽が増殖して傷を修復し、若干線維化して周囲とは違う構造になってしまっている、ということだ。勲章なんて言わないが、ちゃんと遊んだぞ、という証明ではある。

 

ところで、バンドエイドという名称が傷に貼る「ガーゼ付き絆創膏」の代名詞になってしまったのはいつからだろう。それらを初めて使ったのは、中学生になってからだったと記憶している。ということは、昭和40年代半ば、まさに高度成長期まっただ中の頃だった。
ただ、使ったことはあるものの、あまり良い印象はなかった。水に濡れるとヒリヒリ痛いし、砂がつくと剥がれてしまう。だから、バンドエイド以外にも複数のゾロゾロが出てきたが、どれもさほど魅力的ではなかった。結局は、布製の「ガーゼなし絆創膏」でしっかりと傷を固定し、水がしみこまないよう押さえ込んでしまう方が良かった。そうしておけば、傷がないのと同じように手指が使えたから。

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今では頻繁に使っているガーゼ付き絆創膏(超ゾロゾロ品で十分)は、内面がキレイだからという理由以外、メリットはない。指なんかなら、傷にあてて強めに巻いてしまう。手の甲などで巻けないときは「多方向にずらして重ね張りしてから、スポーツ用のテーピングテープでぐるぐる巻いて押さえる」なんてことをしている。結局、使っている機能は清潔なガーゼ面と傷を押さえるテーピング力。それで、かなり深めの傷まで対応してしまえる。

 

今はそんな風にしているが、こども時分の外での傷対応は、なかなかワイルドだった。
だいたい、ススキで切ったり割れた笹竹で切ったりして血が出たとき、対応できるようなメディカル・ツールは何も持っていない。

まずやったのは傷を吸って少し血を出し、次に手首をぎゅっと握って指先側にずらして傷口から血を溢れさせること。誰かに教わったのかも知れないが、気がつくといつもそうしていた。ボタボタと血が出てきたところで圧迫をやめ、植物頼みの療法を採用。笹や竹の葉があるところなら若いきれいな葉をとって傷にぺったりと貼り付け、しばらく押さえていた。

 

うまいことに地べたにチドメグサがあるときは、テラテラした大きめの葉っぱをとって指でつぶして傷にあて、次につぶしていないテラテラの葉オモテを貼り付けて押さえていた。チドメグサの効力は抜群で、数分で血が止まってしまうのは子供心にスゴイと思った。チドメグサはそこいら中にあって、誰から教えられたのかも全く覚えていないが、その名が効力を表していたから、記憶はしっかりしていて、まさにスーパーマン的存在だった。難を言えば、どこにでもあったとはいえ、新鮮な葉が必要だったので、取り置きができなかったことだ。

  ↓ チドメグサ

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そんな自己修復力の補助、という点で、野山に生えている草が重要な役割を果たしてくれることは、いくつか覚えておいて良いのだと思う。

さっき挙げたチドメグサは、汁に血止め効果があると大昔から判っていたのでこの名前がついている。汁をつけなくとも、表面のテラテラした部分が切り傷からにじみ出させた血にぺたっと張り付いて血が固まるのを促してくれる効果もなかなかだった。塞いでくれている感だけで、なんだか傷が治ったような気がしたものである。

 

笹の葉も殺菌効果を持っていることが古くから知られていて、それが笹団子や粽(ちまき)などの食品への応用につながっている。

 

そしてもう一つ、そこいら中にあって重宝だったのがドクダミ。これは、東京のような都会でも、ちょっとした土のある場所に群生してしまうなど、その生命力たるや半端ではない。
ドクダミはやはり殺菌力が強く(ニオイもそれを感じさせる)、切り傷に揉んだドクダミを当ててから絆創膏で塞ぐ、ということをよくやった。
こども時分に家人がよくやったのは、腫れ物が出来たとき、ドクダミを新聞紙に固く包んで火にくべ、紙が燃えた後の塊からドロドロになったドクダミを取り出しておできにポテッとのせて絆創膏で塞ぐ、という抗炎症~排膿治療。これがことのほかよく効いて、翌日には腫れ物のてっぺんがぽっかり口を開けて膿が出てしまい、二日もすれば痛くなくなる、といった具合だった。今のように抗生剤軟膏などなかった当時は、殺菌力の高いドクダミは十薬という名が示すように、ちゃんとした薬草だったのである。外用、内服両刀遣いのドクダミは、どくだみ茶などの形でいまでも広く愛用されている。 

下の図鑑は、だいわ文庫さんの写真を使わせて貰った。こんな身近な野草の図鑑があると、だだの「くさ」だったものがいきなり固有名詞で語り出してきて、それはそれは楽しいことになる。

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野草を使った健康法がいろんな本になって出回っているのも事実で、それを否定するつもりは全くない。が、かといって信奉するつもりもない。同じように、何とか茶、の名称で高血圧やら利尿やら、健康増進に効くという云われ方をする野の草たちの実力は、あまた目にできる。

野の草に有用なものがあるのは百も承知だが、それに頼り切る、という気持ちには賛成できないし、ちゃんと考えてからにしてもらいたいと思う。
ただその一方で、雑草としてしか見ていない草たちが、かなりの実力者だと云うことを知識として持っておくことは大事だと思っている。
そして、手に傷を作るくらいの野遊びを子供達にしてもらいたいと思うのだ。

チドメグサ、すごいんだよ!

 

 

大人の風邪の治し方(&抗菌薬の話)

薬剤師Y子です。

久しぶりに「ああ、確実に風邪ひいちゃったな。疲れすぎてる時に始まったから、そこそこ重くなるな」と自覚し、仕事を休み、やっと治りました。

「ん? 感染したかな?」から「よ~し、治った!」まで、約10日間。長かった~。

でも風邪というのは「ひいちゃったら、これぐらいの時間を要するもの」です。

特効薬がないので、つらさを軽減することは出来ても、早く終わらせることは出来ません。

 

そんなわけで今日は『大人の風邪の治し方』について書きます。

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先月から今月にかけての「ゴールデンウィーク10連休」。

これが私や同僚にとっては「労働強化の日々」で、職場の「表」でも「裏」でも咳をする人が多く、「表」ではマスク禁止、「裏」ではマスクして過ごすことが認められているけれど誰でも食事する時には外すので、感染の機会が非常に多かったのです。

 

 

今回のY子の風邪は、ある日の出勤直後に「うわ、この人も、あの人までも酷い咳してる! 距離が近いし、いま私メチャクチャ疲れてるから感染するかも」と感じ、その日の帰宅後に喉(のど)と鼻の粘膜に腫れと痛みが生じるところから始まりました。

翌日(2日目)は「スタッフ少なめ、仕事は多め」の日。私が休むと誰か代わりの薬剤師が出勤する必要があったので「これくらい大したことない。ちゃんと仕事できる!」と無理やり思い込んで普通に仕事。「絶え間なく鼻水をすすり、咳が出ないよう出来るだけ喋る機会を減らし、それらを誤魔化すため終始ニコニコしている変な薬剤師」として1日を過ごしました。

この時点では、まだ「軽い症状のまま働き続け、気づいたら治っていた」という、年に何回か経験する「私にとって平凡な、軽い風邪」の可能性が残っていました。

 ところが3日目のこと。仕事中に、これまでより辛い喉と鼻の症状の他、倦怠感と発熱を自覚しました。こうなると、薬剤師としての判断力が低下し、仕事上なんらかのミスをしてしまうかも知れないので、遅番の薬剤師が出勤してきた時点で早退し、翌日は休ませてもらいました。

 

早退した日の帰りに「症状が悪化した場合でも食べられるもの」を複数の店で買い集めました。今回は食欲が全く衰えていなかったので自然に出来ましたが、何も食べたくないような風邪の時でも私は「栄養と水分を多めに摂る」ことを心がけています。

 

普段から食事の一部として毎日、ヨーグルト納豆を食べ、朝食と夕食の後にはビタミンCを1000mgずつ服用しています。

「風邪かな?」とか「今日は異常に疲れたなあ」とか思った時には、その他に総合ビタミン剤整腸剤も服用することが多いです。私が常備しているのは、ポポンSと新ビオフェルミンSです。

 

今回、仕事を休んでいる間は「できるだけ楽をする」と決めて、実践しました。

若い頃、特に子供が保育所や学校に通っていた頃は「風邪ひいたから仕事を休んでるのに、仕事が休みで子供が家にいない時じゃないと出来ない家事をしてしまう」という癖があり「楽できなかった」私。「今日は余計なことをせず、楽をするのだ!」と予め決めておかないと、家事労働のスイッチが入ってしまいます。幸いなことに今回は孫を預かる予定もなく、心と体を休ませることが出来ました。

 

昼からゴロゴロしていた日でも、夜は早めに歯磨きをして寝室へ」というのも重要だと思います。私の場合は、ひとたび睡眠リズムが崩れてしまうと、通常の生活に戻った時に、とても大変です。

 

今回、私は風邪薬や解熱鎮痛薬を使いませんでしたが「自分の風邪には大体いつも、これが効く」というのがある方は、それらを使って症状を和らげるのも良いと思います。私の長男は一時期、ドラッグストアの風邪薬の棚の漢方薬の列に並んでいる「柴胡桂枝湯」を、よく使っていました。また夫のMは、解熱鎮痛薬が必要な時には「エキセドリン」を使っています。

 

☆ 抗生物質の話(厚生労働省の資料にリンクしています) ☆

以前は、風邪で医療機関に行った時に抗生物質が処方されることがありましたが、抗生物質(抗菌薬)は、普通の風邪には効きません。

http://amr.ncgm.go.jp/pdf/poster-p1.pdf(知ろう まもろう 抗菌薬)

 

また、不必要な時に抗菌薬を使うと、その時に効果が無いばかりでなく、薬剤耐性という大きな問題に繋がります。

http://amr.ncgm.go.jp/pdf/poster-np5.pdf (効かない薬が増えている!! 薬剤耐性を知っていますか?)

 

薬剤耐性あるある川柳、必見です!

http://amr.ncgm.go.jp/pdf/poster-np8.pdf

 

詳しく知りたい方は、こちらも是非ご覧ください!

http://amr.ncgm.go.jp/general/(一般の方へ|かしこく治して、明日につなぐ~抗菌薬を上手に使ってAMR対策)

 

 

そんなこんなで、薬剤師Y子の今回の風邪は約10日で治りました。

「ひいてしまったら、つらさを軽減する方法、周囲の人への感染を防ぐ方法を考えながら、ゆっくり過ごす。抗生物質(抗菌薬)は、普通の風邪に関しては『百害あって一利なし』なので使わない」というのが、今回の話のキモです。

 

 

かんたん防犯カメラが現れた!

Mです。

我が家の玄関には、だいぶ前からDIYショップで入手した赤外線感知のセンサーライトをつけている。

息子たちが子供だった頃は、田舎の住宅地では夜間の自転車ドロも流行っていて、その防止の意味もあって取り付けた。とはいっても、元々設置していた玄関灯の配線中に購入したセンサーライトのセンサーだけを割り込ませた。玄関灯の電源ラインから給電できるようにしたわけだ。かれこれ20年使っていて、その間にセンサーが劣化して同等のセンサーを交換したという経緯がある。そのせいで、センサーと組み合わせて売られていたハロゲンランプ(今なら当然LEDだろう)が二つも納戸の棚の上に鎮座している。たぶん、永久に使わないだろう。発熱しっかりのハロゲンランプだから、鶏の孵卵箱に使えるくらいのヤツだが、今やゴミである。

そんな赤外線センサーを備えた防犯用モニターは、だいぶ前から秋葉原の専門店でゴロゴロ並んで優劣を競っていた。使ってみようかなとは思っていたが、モニターするとなると通信手段をどうするか。要するにモニター情報を受け取るPCとの繋ぎをどうするかと、電源の問題があった。たいていは常用100V電源タイプでアダプターを使うという物が多かったので、ごついアダプターの塊の始末が悪いなぁ、と思って躊躇していた。

と、最近、電源なし(内蔵電池)で2ヶ月は保つ、というWi-Fi内蔵モニターカメラが現れた。 

↓ここ

https://www.planex.co.jp/products/cs-qv40b/

4月末のことだ。製作者は、PC周りの通信機器でブイブイいわせているPlanexさん。我が家の屋内無線LANも長いことPlanexさんのものを使っているから、なんとなく縁を感じてしまった。姿も実にスマートで威圧感がない。下の写真がメーカーのページから頂いてきた写真。すっきりさわやかである。

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防犯用途はもちろんだが、たとえば、家の周りをうろついて困る小動物対策で使うことも可能だ。夜間はナイトモードに切り替わって色調調整もできるので、倉庫なんかでネズミの出入り場所を探索するのにも有効だろう。センサーが反応すると30秒間撮影するという基本プログラムがあるとのこと。
これだと、よくわかる場所に設置する必要も無いし、配線がないのでいろいろと移動させて使うこともできる。

Mの母親は一人暮らしだが、その状況観察に、以前からWebカメラでの定時観察などを考えてきた。考えはしたが実施していなかった理由のひとつが、”あからさまなカメラ設置”に対する抵抗が起きるだろうな、という危惧にあった。しかし、このアイテムだと、グーグルホームみたいに、ちょこっとどこかに置いておくだけで違和感がない。黙って置いておくこともできそうだ。あとはPCを常時ONにしておいて、定期的にモニター情報を閲覧しにいけば良い。正直、そろそろ考えようかと思っている。いざという時のために。

さて利用上の問題点はというと、どの程度の距離電波を飛ばせるかということだが、最低でも20メートルは可能だろうと想像している。

Wi-Fiターミナルの設置場所を工夫すれば、普通の家屋ならどこでも観察可能だろうし、倉庫のようなところでも、ターミナルを天井付近に設置すればどこでも管理可能になるはずだ。

法律上の問題はどうかわからないが、たとえば警備会社や警察が、マークした相手を監視するにも効力が高いと思う。この装置をいくつも設置すれば完璧ではないか。用が済めば撤去も簡単だから、かなり威力のあるツールになる。そうそう、音声も同時録音できるというし、観ようによっては、かなりコワいツールかも知れない。

結局は、こういう便利ツールはその使い方でどうにでもなってしまうのだ。

使いたい気持ちの一方で、自分に対して使われることに恐れを感じるのも、IT時代のジレンマなのかも知れない。

自転車デビュー 今昔

Mです。

ついこのあいだ3歳になったばかりの孫むすめと、公園をはしごしていろいろな遊具で遊んだ。おかげで、久しぶりにあたまと額が日焼けして、気付くと脱皮している。何十年ぶりだろうか、というくらい前回を思い出せない。

 

公園遊具というと、滑り台、ブランコ、ジャングルジムが定番だと思っていた。しかし、ジャングルジムはどこにもなくなっていて、いまの主流はロープや軸回転を使うもので、実に多彩な用具があるのだとわかった。ただし、昔のモノのように大きく速く動くモノはなくなっていて、危険性回避が主眼なのだと感じた。

 

滑り台にしても、単純な階段と滑り板の組み合わせはむしろ少数派で、登り口が綱登りになっていたりボルダリング板になっていたり、登って滑るまでがアスレチック要素満載で、たくさんのこどもたちがいろいろな方向から滑り板を目指していくという複合遊具になっている。驚いたことに、若干年長のこどもたちの何人かが、その交通整理の役割を担っていて、無理を通そうとする者は規制し、まだ上手く動けない年少者を介助したりと、大人顔負けの差配を振るっていた。その行為自体を本人たちは楽しんでいるかのようにも見え、幼児教育の成果を見せつけられた気がした。

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田舎育ちのMは、幼児教育に類するシステムから外れていたので、集団行動は大の苦手だった。今でもその傾向は変わりなく、群れることは出来ない。今更自分にそれが必要だとは思っていないのだけれど、そういう経験を積んでいたら、もしかするといろいろな面でもっと上手く立ち回れたこともあったろう、と思わずにいられなかった。

 

そんな遊具のいろいろを楽しみながら巡っているとき、少し離れた草地でペダルのない自転車にまたがった男の子が、結構なスピードで足こぎしているのが見えた。外国の映像で観たことがある、幼児用のプロト自転車らしい。

 

記憶にある映像はその自転車のこどもレースを報じたもので、若干のアップダウンがあるダートコースを、小さなこどもたちがかなりのスピードで競争し、さながらオフロードバイクのモトクロスだった。転ぶ者多数でしっちゃかめっちゃかなレースに見えたが、こどもたちは真剣そのもので、思わず見入ってしまったことを覚えている。

 

孫むすめを親元に送り届けて帰ってきてから調べてみると、そのペダル無し自転車はキッズバイクと総称されているモノのようだ。

値段も4千円程度から2万円以上するモノまである。

軽さを売りにするモノもあれば、丈夫さを唄うモノ、さらにはペダルを付けると自転車に変身するモノもあった。

 

 大人が使うモノの原型ともいえるツールを子供用の入門に使うのだから、実に理屈に合っているのだ。考えてみれば、19世紀初頭に発明された自転車は、もともとサドルに座って足で地面を蹴って進むモノだったのだから、キッズバイクは現行自転車のプロトタイプそのもの。

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そののち前輪にペダルを付けたものができ、19世紀も終わるころになってチェーンが発明され、ペダルで後輪を駆動させるスタイルに変わったことで、速度と安定性に優れた移動ツールとして世界中に広まった。

 

Mが自転車というものに乗ったのは5歳の頃だったと思う。

当時の田舎では、舗装道路など皆無で幹線道路は砂利舗装。自転車は砂利道を走るのは苦手なので、土むき出しの測道や路地を走らせていた。自転車自体高価だったし、運搬ツールとしての利用が主だったから、米屋さんなどが大きな荷台付きの”ぶっとい”三角フレームの自転車に○△商店などという看板を付けて走っていた。

 

ママチャリのように、スカートの女性でも簡単に乗れるフレームになったのは、小学校高学年になった頃だったような気がする。だから、最初に乗れるようになったのは当然三角フレームの自転車。我が家にやってきたその自転車は、たしか光風自転車という名前のメーカーだったと記憶している。

 

自宅のすぐ近くが小学校だったので、その三角フレームを押して校庭に行き、1週間くらいかかって乗れるようになった。三角乗りという、フレームから片足をつっこんで反対側のペダルを踏む乗り方で、サドルはつかわない。そもそも、サドルに座ってしまったら、ペダルに足が届かないのだから。

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当時の大メーカーはミヤタ(宮田)とマルイシ(丸石)だったが、今も製造しているのだろうか。最近目にする自転車はほとんど洋モノのスポーツタイプか中国製のママチャリとシティーサイクル。アシスト自転車にだけ、明らかな国産品が見て取れる。

 

大人用の自転車に無理やり乗っていた旧人類から観て、補助輪付きこども自転車が出てきたとき、なかなか上手く作ったモノだと思っていた。が、足こぎキッズバイクを目にすると、こちらの方が数段論理的に勝っていると思える。

まずは、自分の足で車体を安定化させて前進させるので、左右のバランス感覚とハンドル操作が無理なく体感できる。補助輪付き自転車は、たしかに自転車っぽくてそれでいて倒れにくいから練習に向いているように思えるが、実のところ、左右どちらかの補助輪が地面に着いていて抵抗を生んでいるため、ハンドル操作が上手くできない。倒れない代わりに、ハンドル操作が上手くいかないのだ。

 

それに比べ、キッズバイクは、足が着いているから車体を左右に傾けても怖くないし、ハンドルを切ろうとしなくても傾けるだけで方向を変える、という自転車本来の動きが体感できるのだ。その感覚を覚えてしまえば、脚力が付いたところでペダル付き自転車への移行が楽に行けると思う。

自転車練習で怖いのは、倒れること。

その恐怖感覚に神経質にならず、自転車という台にのって歩く以上の速さを出す、という動きをしていると、いつのまにか足を着かないで滑走しているという時間が生まれているはずだ。その状態でちょっとだけ身体を傾けると、自転車はその方向に曲がってくれる。倒れる恐怖を感じないで、操縦を覚えていけると思うのである。

Mはいま、3歳から使えてのちにペダルを付けられるという複合型キッズバイクに興味津々。

息子に提案してみようかしらん・・・と準備している。

 

小型Bluetoothキーボード 電池寿命2年保証だって!

Mです。

PC離れがますます進行しているという。スマホで殆どのことができてしまうし、国をあげてキャッシュレス社会に舵を切ろうとしているなか、ツールとしてのPCは、もはや専門機器の部類になってしまうのだろうか?!

企業の新人教育に、PC訓練というのがあると聞いて驚いたのは、スマホを使わない旧人類だということ。

Windows8で現れたPCのスマホ化は、どちらかというとそれほどのインパクトがなかった。タッチパネル式液晶モニターとの組み合わせで、入力も画面上でできるようにするというアイデアは、むしろデカいだけのスマホであって、入力の速度や微細さを必要とする作業にとっては無意味だったと思う。つまり、本当にPCである必要がある作業には、PCのスマホ化は無用だったのだと思う。

ということで、Widows8以降も、入力ツールとしてのキーボードは健在だったということだろう。

しかし、さすがに旧来の横長テンキー付きキーボードは、ノートPCの時代からどんどん下火になっては来ていた。数字を含む入力の多い作業にテンキーはとても重宝で、デスクトップPCには、いまでも横長のキーボードの方が収まりが良いように感じている。まあ、それも旧人類の感覚なのかも知れないが、なにも、利用価値の高い物を無くしていく必要もないだろう、と思う。

そんなキーボード、以前はPS/2コネクタが主流だった。

 ↓ エレコムさんがいまだに作っているらしい。さすがにコネクタはUSB化していて、PS/2変換コネクタで対応している。

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今ではPC製造から完全撤退(Lenovoに売却)してしまった当時の雄IBMさんが採用していた丸形6ピンコネクタで、マウスも長いことこの形状のコネクタだった。今では、デスクトップ用マザーボードからもIBM PS/2規格は消えてしまい、コネクタといえばUSB全盛。かといって、USB化する必要も無い程度の通信速度で使用しているキーボードやマウスは、そのままPS/2コネクタでも良かったのだろうが、そこは規格の省力化。USB化できる物はすべて統一、という流れはむべなるかな、である。

さて、キーボードの使用上で面倒なのは、マウスと同じく有線であること、にあった。しかも、細いケーブルですむマウスにくらべて、キーボードのそれはかなり太い。だいぶ細めの物もあるのだがそれでも直径4mmくらいはあろう。となると、その煩わしさは結構大きい。Mのデスクトップでは結構太い(多分7mm)ケーブルのキーボードを使っているので、それが書類やらの間に挟まっていると、動かしたときに山を崩して・・・なんてこともしょっちゅう。

そう考えると、キーボードも無線式でということになり、巷にはかなり前から結構出回っている。マウスのように、微細な動きが有線より劣る、などということはこちらではあり得ないので、正直Mも一部のPCで使っている。作業場所とPCが離れていても良いので、使い分けということ。

 ↓ エレコムさんの写真を拝借した。2.4Ghz通信の無線キーボード。部屋の中ならどこにいても良い。ただし、モニターが見えない場所では意味がないが(笑)。

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しかしここでも問題はあった。無線マウスでもそうだったが、結構電池切れが速かったのだ。ひと月、ということはなかったと思うが2~3ヶ月で電池交換、ということはざらだ。製品仕様書には数年保つ、とあるが、使い方なのだろうか、Mの場合数ヶ月で電池切れしてしまう。あらかじめ単三電池をたくさん蓄えてあるのですぐ交換するが、やはりもっと保ってほしいとは思う。

そんな無線キーボードに、2年間電池交換なしを唄う新種が現れた。
PC周辺機器の老舗の一つ、バッファローさん。

 ↓これ

https://www.buffalo.jp/product/detail/bskbb310bk.html


この5月末発売だそうだ。価格がオープンというところが判断に迷うところだが、そう高くはないだろう。
どうせPC本体の近くで使うのだから、10m範囲の通信が基本となる省電力Bluetoothにした点でメリットを出したのだと想像する。

このキーボード、残念ながらテンキーレスで、Mの用途には向かないかも知れないが、一応の選択対象にはなる。

通信方式がBluetooth だから、今様のタブレットPCの補完機器という観点が強いのだと思う。ノートPCのキーボード部分は小さくて使いにくいこともあるから、その代用という意味合いもあるに違いない。

いずれにしても、単四2本で最低2年というところがミソだ。
そして、もう一つの特長は、相手3台を切り替えて使えるということ。
つまり、PC三台でキーボードは一つで良い、という場所の問題の利点である。テンキーはないけれど、机の両側にデスクトップを並べて別の作業をしているMにとって、これはメリットだ。

それにしても、テンキーなしがなぁ、と残念なのはMだけだろうか。

マウス選び : 価格 か 精度か はたまた 好みか?!

Mです。

現行PCに必須のマウス。PCが使われ出した頃、操作はすべてキーボードで済むことだったから、マウスは存在していなかった。マウスは、マッキントッシュが使い出したといっても良い。操作性を主眼に置いていたMacは、画面上に”動くアイコン”を表示して、”クリック”という操作でプログラムを実行していくという画期的な手法を世に出して人気が一気に高まった。当時はクリックするボタンは一個。というより、マウスの前側が押せるようになっていて、そこをペコッと押すことがクリックと説明されていたわけだ。一方のWindowsは、Windows95になって初めて、マウスでの操作を中心に据えたPCの時代に突入したのである。

古くからのPCユーザーであるMは、マウスが主流になっても、プログラムの操作にCtlキーとアルファベットの組み合わせでコマンドにすることに慣れていたから、当時のマウス操作程度ならむしろコマンド ポンの方が速かったくらいだ。むしろ、マウスが煩わしいくらいの時代があった。

そんな時代は、もやは化石。
いま、マウス無しでPCを操ることはほとんど不可能だろう。Windowsも2000以降はますます操作のアイコン化が進んで、マウス無しで行うのはシステムツールで呼び出すDOSコマンド画面くらいだ。

そんなマウス。店先を眺めると、超安値の有線マウス(光学式)をのぞきすべて無線マウスだ。無線マウスには、低価格の光学マウス、やや高額の青色光学マウス、そしてやや高めから始まるレーザーマウスに分かれ、それらの特性を表示する説明書きや比較表と一緒に並んでいる。ちなみに下の写真は、もってけ箱で見つけた有線の光学マウス200円也。じゅうぶん使えている。

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さて、現実問題として、マウスを選ぶ基準は何だろうか?
さすがに、ボールマウスはジャンク屋以外で見かけることはなくなった。
固い机の上だと、重さがあって細かな移動がうまくできるツールだったのだが、残念ながら、ゴミつまりなどメンテが必要なので消えてしまった。
CAD操作では、今でも重いボールマウスを重宝して使っているが、レーザーマウスや青色光学マウスの出現で、その地位も脅かされてきた。操作精度だけだと、もはやボールマウスを凌駕している。しかも、柔らかい布面でもうまく操作できるから、冷たい机の上で使わなくてはならない冬場は、いまさらボールマウスに勝ち目はないのだ。それでも手放さないでいるのは、もはや好みの問題だから、と言うしかない。あのボール掃除も、なかなか楽しいのである。

線が細くなって邪魔にならなくなったとはいえ、コスパがよいのはやはり無線光学マウス(赤色LEDタイプ)だろう。PC側に付けるUSB受信器とペアで売られている。

  ↓ エレコムさんのふつうの工学無線マウス。これで、たいていのことは出来る。

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しかし、作業に細かな図面作業や画像処理作業がある人にとっては、無線光学マウスだと今ひとつ操作性が悪い。操作面をよく工夫して細かな動作ができるように対策するという手もあるが、そもそも分解精度がそれほど高くないので、頑張った割に報われない、という結果に陥る。

通常の作業なら、これで大抵のことはできる。ポケットに入れて持ち運べるのでマイ・マウスとして出先で使うことも出来るので、神経質な人にも嫌がられない。
ふかふかした布面や白い机、光沢面なんかではうまく動作しないが、色のある板なんぞ(もちろん紙でもOK)を敷けば十分使えるから、ちゃんとしたマウスパッドなんぞを買う必要はない。むしろ、小さなマウスパッドなんかを買ってしまうと、動かしているときにパッドから外れてしまい使いにくいことこの上ないのだ。
ただし、紙を敷けば良いとは言ったものの、新聞紙はどうもよろしくない。何が悪いのか判断できないでいるのだが、濃い色の写真部分などを除くと、白いとは思えないあの紙面で操作するとアイコンがスムーズに動かない。それに比べると、冬でも冷たくない段ボール紙はなかなか使いやすく重宝だ。
無線光学マウスの最大の弱点は、電池の消耗にある。操作場所のことは工夫でどうにでもなるが、電池の消費量だけは対策なし。こまめに電源を切っても、よく使う人だと月に1回は電池切れする。判っているからアルカリ電池をたくさんに買い置いているし、バッグにも常に4本入れている。
この点だけ対応すれば、まず無線光学マウスで普通のことは大丈夫なのだ。

そんな人、あるいは作業には、ちょっと高いが青色LEDを使ったマウス(最近ではBluetooth通信のものが多い)またはレーザーマウスがお勧め。

 ↓ エレコムさんの青色LEDマウス。PCとのリンクはBluetooth

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 ↓ ロジクールさんのレーザーマウス。リンクはもちろんBluetoothとなる。かなり

  細かな調整もきくそうだが、Mは未経験なのでコメント不可(笑)。

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メチャクチャきれいなガラス面をのぞけば、白い机でもこれらのマウスは微細コントロールが可能だ。青色LEDは、波長が短いことで赤色LEDの難点をクリアしている。一方のレーザーは、波長こそ赤色LEDの650nmより長い850nm程度なのに、光線の特性(位相が揃っている)によって、驚きの微細識別を可能にしている。いずれも、細かな画像処理や微細間隔の調整を必要とする作業にはもってこい、というより、これがないとフラストレーションが溜まってしまうだろう。

 とはいえ、実のところこういった細かな調節は、有線ボールマウスで苦労することなく出来ていた。上記の愛用ボールマウスは、やや重で臥体が大きめなのだが、それはボールも大きめでその動きを伝えるX、Y軸方向の感知リール半径も大きめだという構造のせいである。そんな構造なので、かなり微細な動きを捕らえてくれるのである。ボールも重いので、ちょっと押しつけ気味にしてジワッと動かすと、微妙にアイコンが移動してくれる、という具合。まさに、アナログ機構による優秀なデジタルツールだったのである。

 と、無線マウス全盛の様子を書いたものの、実はMが今いちばん使っているマウスは、ここのところ有線光学マウスに戻ってしまっている。
その理由は、有線のラインが細くなって以前より邪魔にならなくなったからではなく、有線の方が応答性がスムーズで良いと再認識したことにある。電池交換がいらない、という問題でもなくて、操作性が勝っていると思い直したから。
LED波長は同じだし表示されている分解能も同等だから、機能差ということではないようだ。有線と無線の差? 通信ムラ(そんなのあるのか?と思うが・・・)でもあるのだろうか、同じ操作面上で比較しても、有線の方がスムーズに作業できると感じるのだ。

さすがにノートPCに有線マウスという組み合わせはどうかと思うが、デスクトップなら、むしろ超安価な「いまどき」有線マウスが使いやすいと思い直している。
500円均でバラ売りされている有線マウス、侮りがたし、である。

ところで、ゲーマーの方々は、有線マウス嗜好なのだそうだ。たぶん青色LEDかレーザーを使っているのだろうが、分解能は通常マウスの10倍以上あるようだ。
Mが見てまわる店舗なんかはゲーマーさんの領域とは異なっているので見たことはないが、きっとメッチャ高額な有線マウスがあるのだろう。なにしろ、速度と精度を駆使する世界だから、ちょっと想像がつかない。

余談だが、マウスのあのクリック音、どうにかならないかと思っていたら、ちゃんとありました!しかも、結構つくられている。静音マウス、と呼ばれていた。
作業に集中している時、コキッ コキッ というあの音が煩わしいのです。まるで失敗回数が多いねぇ、とでもなじられているようで。

有線静音マウス、買ってみようかな・・・

 

なんだよ、結局のところ、最後は”好み”に帰結する、ということか。