Mです。
7月に500円で買った富士通さんのワークステーション用タワーで作ったWin10マシンが、トラブった。このマシンは、Core i7 model960(4コア/スレッド、3.2GHz)で組んだもので、なかなかの性能だった。実はこのマシン、息子の仕事用に提供したもので、以後、バリバリ働かされていた。ところが、先週半ばに、情報収集のため某有名書店の電子書籍用アプリをインストールした後から動きがおかしくなり、2日前の朝起動しようとしたらエラーメッセージが出て回復しなくなってしまった、との連絡が入った。
www.yakuzaishi-y-co.work
Win10では、起動エラーが起こると薄いブルーの画面になって、修復プロセスに入る。復旧するから待っててね、のようなステップになって進んでいくのだが、うまくいかないと、修復できなかったので他の方法を選んでくれ、と選択肢を示してくる。
Win7でおなじみの復元ポイントやバックアップからの回復を選ぶ方法など、いくつも示されるが、実はこれ、固定画面の選択であって、それで治るかどうかは見た目で全く分からない。
以前、自分のマシンでも同じ薄青画面対応でうまくいかなかった経験もあるので、あまり期待していなかったが、とりあえず可能性のありそうな回復方法をすべて試してみた。
が、案の定失敗。
これはもう、定型モードに任せておいてもダメだと思い、セーフモードに入って状態を確認してみようとしたが、それも出来ないと分かった。もしかすると、Cドライブに入れないのかも知れない。かなり深刻な事態だと感じた。
コマンドの画面には入れたので、久しぶりにDOSコマンドでCドライブをチェックしようとしてビックリ。ルートディレクトリがCではなくてXになっているではないか。ドライブチェンジのコマンドを送ると、一瞬C:と表示されるもののすぐにX:に変わってしまう。これはおおごとだ。確か、XというのはWin10をインストールするときに作られるシステム用のサブ領域で、普通は表に現れない。システム修復用のプログラムと初期情報が書き込まれているエリアだったはずだ。ということは、そこから出られない、いや、その領域しか活きていないのかも知れない。
そこで、システムを入れていたハードディスクを取り出して、別のマシンに外部ドライブとして繋いで中を見てみることにした。
すると思った通り、サブ領域は読みとれる状態なのに、本来Cドライブだったはずの領域は未フォーマット状態で認識できなかったのである。つまりは、ブート領域が壊れてしまって見えなくなってしまったということ。もはやバンザイ、お手上げである。これでは、いくら修復しようとしても修復すべき場所がないのだから、どうしようもなかったわけだ。
こうなるともう、システムの総入れ替えになる。
取り出したハードディスクを再フォーマットして使うことも考えたが、書き込みエラーなどが起こって認識不能になった可能性があるから、それは怖い。ごそごそと棚を漁ると、打ってつけのハードディスクが余っていた。早速それを繋いでディスクエラーが無いかどうかチェックしてみると、エラー無し。それまでデータ用に使っていたものなので、クイックフォーマットして使うことにした。
と、ここでちょっと悩んだ。
前回は、Win7をまずインストールして、そこにマイクロソフトさん提供のMediaCreationToolで、Win10のVer.1809をグレードアップ・インストールしたのだった。今回もそうしようかと思ったものの、現在のWin10システムはその時点より1年以上代を重ねてきている。だから、同じことをすると、立ち上げた尻から更新プログラムを大量にダウンロードしてはインストールしなくてはならない。
そこで、MediaCreationTool自体が代変わりしている可能性があるかも、と探ってみたら、あった!ありました!! マイクロソフトさんは、2019年5月に公開したWin10システムを公開してくれていたのだった。
www.microsoft.com
これを使えれば、1年分以上にわたる更新をしなくて済む。出来ればクリーンインストールしてしまいたい。
Ver.1809がそうだったのだが、承認済みWin7をそれでアップグレードすると、承認されたWindowsのプロダクトナンバーがみんな同じになると知っていた。だから、既に同じようにしてWin7から10にアップグレードしたマシンのプロダクトキーを使えば、Win10をいきなりインストールできるはず。とにかくまず、インストールまで終えてしまえば、あとから承認をどうにかすればよいはずだ。
ということで、早速、上記のマイクロソフトさんからMediaCreationToolVer.1903をダウンロードしてDVDに焼き込み、Win10インストールディスクを作った。
さあ、あとはハードディスクを入れ替えたマシンにインストールするだけだ。
Biosを立ち上げて起動ドライブ設定を確認し、インストーラーDVDを始動した。
嬉しいことに、今回のToolでは、最初からクリーンインストールの選択も出来るようになっていた。もちろん、そちらを選択してインストール開始。ただ、途中で承認するしないでもめるのは嫌だから、ネットには繋がずに作業した。
・・・・
30分ほどで難なくインストールが完了し、ネットに繋ぐ。
マザーボードがらみの諸々ドライバー類をインストールしつつ様子を見たが、いっこうに承認を迫ってこない。いつになったら承認を促してくるのかと気にしていたが、1時間経っても何も言ってこない。
もしかして承認済みになっていたりはしないよな、と思って、コンピューターのプロパティーを開けてみてビックリ。なんと、承認済みになっているではないか。
どうやら、Win10は一度死んだものの、ハードディスクを交換しただけでマザーボード、CPUなどの主要部材は同じだったから、再インストール扱いですんなり承認されてしまったらしい。
いや、もしかすると、マイクロソフトさんは、Win10自体を太っ腹に公開している現在、もはや細かな個別承認はどうでもよいと考えているのかも知れない。自らのサイトからダウンロードしたシステムを使って新たなインストールを行っても、フリーパスにしているのかも知れないと感じた。
そういえば、Win10 Ver.1903のサイトには、承認キーがどうとかは触れられていなかった。
だとすると、正規版Windowsのインストールディスクが売られている現実と整合性がない。一体どういうこと?
PCを自作する者にとっては、何とも有り難いことだが、一方でちょっと不可解で気分が晴れない。
う~~む、ちゃんと調べてみる必要がある。