理系夫婦Y子とMの昭和から令和まで

都内で働く薬剤師Y子と、パソコン・DIY・生物などに詳しい理系の夫M。昭和30年代から今日までの実体験に最新の情報を加え、多くの方々、特に子育て・孫育て世代の皆様のお役に立つことを願いつつ発信する夫婦(めおと)ブログです。

ADSL回線 ついに終了!

Mです。

 東京の棲み家に、ネット回線変更のお知らせが来た。ヤホー じゃなかった! ヤフーさんからのお知らせ。ついに、ADSL回線終了が迫ったのである。

   

 いつからADSL回線にしたのかはっきりとは覚えていない。ただ、なぜADSL回線だったかというと、そこには「ものがたり」がある。

 この回線にする前は、もともと電話回線を使っていなかった部屋だったので、当時売り出し中だったUQ WiMAXを契約してWiFi回線でPCを使っていた。
 そのUQ WiMAXの機種が新しくなるとのことで WiMAX 2への更新を勧められ、ポケットWiFiの機種を変えた。ところが、そのとたんに通信が出来なくなった。アンテナが立たなくなってしまったのである。
 変更を勧めてきた窓口に相談し、指示に従っていろいろ操作を繰り返すも全く改善無し。電波受信自体が出来ていない可能性があると思い、機器を手にして周辺を歩いてみると、とんでもない現象が判明した。居住マンションを含む一辺200m程の正方形地域が、アンテナが立っても1本まで、という極めて電波状況が悪い「電波の影」に入っていると判った。その端から道路を隔てた側に行くといきなり4本立つ。何が障害になっているかわからないが、とにかくWiFi電波が来ないのである。
 そういえば、ガラケーの受信も若干悪く、アンテナマークも2本と3本を行ったり来たりしている状況だったから、電波障害物があるのだろう、くらいには感じていた。とはいえ、先代のポケットWiFi機器ではどうにか問題なくネット受信できていたのである。
 それらのことをもう一度相談窓口に申し出て、元の機種に戻して欲しいと頼んだが、それは不可能だ、という。
 実際のところ、窓口になっているのはUQ本体から委託された実務会社であって、機器の斡旋と送付、説明等はするが契約には絡んでいないという。だから、一旦解約された旧機種の契約を元に戻すには、契約主体に新契約をキャンセルして、旧機種契約をやり直すしかない、というのである。しかも、通信障害の報告はなく、良好なエリアに入っている地域なので勧めた自社に責任は無いと突っぱねる。じゃあ、実際に来て調べて対策してくれるのか、と問えば、そういう立場に無いと逃げる・・・

 結局、アタマにきてキャンセル料を払ってUQ WiMAX とおさらばしたのである。無駄にした経費は3万円近かった。アホらし!!

 そんなこんなで、やっぱり通信は有線だ、と思い直して有線ネット契約に突き進んだ。 かといって、当時はまだ光通信はやや高額だった。使うのはPCだから、通信速度はソコソコでも十分に機械側で対応できる。そこで、まだまだ健在だったADSL回線局を検索してみると、地理的にごく近い場所にあることが判った。ネットで回線速度を調べてみると、ADSL12M契約で下り6~8Mbps程度出ているらしい。十分だ、と判断して急ぎ最も安価だったヤフーさんと契約したのであった。

 電話は使っていなかったが回線だけは部屋まで引き込まれていたので、ブランクは2週間ほどでネット社会に復活できた。

 そんないきさつを思い出すと、それほど前のことではないのに、ずいぶん昔のような気がする。一昨年ぐらいから、もはやADSL回線は用無しになりつつあり、数年後には廃止されると知ってはいたが、ついに通知を受ける状況になってあらためて時代が変わっているのだと実感した。

 考えてみれば、現在の有線ネット料金は、光回線でも以前のADSL料金にだいぶ近づいている。それだけ、ユーザーの規模が大きくなって、光回線のコストが下がったということ。代わりに、銅のアナログ固定電話回線を使っていたADSL通信は、ニーズがなくなったということだ。そもそも、固定電話を持っていても、光回線でネット契約している場合は、カタチだけは以前のままの固定電話でも、実際上はすでに光相乗りの光電話に代わっていて、すでにIP電話になってしまっていることが多いと思う。家屋に電話線が昔のまま残っていたとしても、中の銅回線は使われていないのである。だから、この銅線を利用していたADSLシステムが終了するのも当然のことなのだ。

 ところで、いま、ジリジリジリジリッと鳴る黒電話を使っている人は、日本中でどのくらい残っているだろうか。黒電話(グレーや肌色もあった)は、パルス通信という通信方式を使っているアナログ電話元祖の仕組みで、この回線はダイヤル回線と呼ばれる。その後、プッシュボタン式の電話機が生まれ、同じアナログの銅線を使うのだが、通信方法は従来のパルス通信とトーン通信(こちらはプッシュ回線と呼ぶ)のいずれかが選べるようになった。一般家庭では、つながるまでの時間が短いプッシュ回線にほぼシフトしたはずだ。その後の、光やWiFi全盛期になっても、これらのアナログ回線はちゃんと温存されている。なにしろアナログ回線自体は停電でも機能して、特に黒電話なら停電でも全く問題なく話が出来るからである。
 消防署など、停電時でも電話がつながらないと困るところでは今でもこれらのアナログ回線は現役。自家発電でプッシュ電話機の電源さえ取れれば同じくアナログ回線を確保している相手とは電話がつながる。さすがにパルス通信だけが使える黒電話タイプは無いだろうとは思うが・・・

 とにかく、情報量が膨大になった現在、その通信手段は有線、無線に分かれてはいるものの、ほとんどすべてがデジタル回線に置き換わってきた。
 アナログは、どんどん遠くなっていく。Mの脳みそはアナログなんだけどなぁ、と言ってみてもはじまらない。

 さて、ADSL終焉後はどうしようか。
 ヤフーさんからのおすすめは、AirWiFi)と光の2択。当然である。
 やっぱり、無線はコワイよな、と思う。値段もソコソコに落ち着いているので、やはり光に乗り換えることになりそうだ。