理系夫婦Y子とMの昭和から令和まで

都内で働く薬剤師Y子と、パソコン・DIY・生物などに詳しい理系の夫M。昭和30年代から今日までの実体験に最新の情報を加え、多くの方々、特に子育て・孫育て世代の皆様のお役に立つことを願いつつ発信する夫婦(めおと)ブログです。

PCケースは 穴開け自在!

 

Mです。

Note PCの夏場対策にゲタを履かせることをお勧めした。

その際、主に使っているデスクトップPCは、排熱が容易だからと記した。とはいえ、平気で外気温が40℃近くになってしまう昨今では、エアコンをつけても室温が30℃近くなるのは当たり前だから、風さえ通していれば大丈夫と、安心してもいられない。

BTO-PCショップなどでは、ゲーミングPCが主だから、ケースもなかなかに凝っていて、LEDで光るファンを使ってサイドパネルからその光が見えるとか、サイドパネル自体を透明にしているものさえある。そんな目立ちたがりに見えるマシンだが、実をいうと大いに工夫されているのだ。排熱量が通常のオフィスPCに比べて何倍も大きいことがあるから、目立っているだけではなくて実質の機能として排熱を追求したマシンでもある。

光っているファンは、たいてい大口径で、ケース内の温度に応じて回転数を変えながら熱い空気をケース背面から吐き出している。ゲームの命でもあるグラフィックボードも分厚いファン内蔵の代物だから、そこからの排熱も大きい。心臓部であり中枢脳でもあるCPUも高性能品で排熱も大きいから、そのクーリングファンもデカいことが多い。さらに、クーラーが付いていない発熱体として一番厄介なメモリーモジュールからも、大量の熱が放散されている。

要するに、ケース内は熱源の宝庫なのである。
その熱を、機能的に分散しながら排出していく「空気の流れ」を上手く工夫しているのが、良くできたゲーミングPCだ、ということになる。

そんなゲーミングPCのサイドパネルを開けると、思った以上に空間が上手く配置されていることに気付く。

一般のオフィスPCあたりだと、上に付いている電源ユニットから出た多くの電源線が「つなげばいいや」的に、各パーツに向かい、申し訳程度に結束バンドなどで何カ所かくくられている程度だ。バラバラよりは体裁がよいものの、その配線のかたまりは明らかに空気の流れを邪魔していて、CPUクーラーの横を半ば塞いでいたり、CPUとメモリースロットの間を電源線の束が遮っていて、メモリーの発熱が行き場を失っていることが多い。

そんな姿と比べると、ゲーミングPCの多くは、電源線を行き先毎に分別して効率的に配置している。5インチスロットや3.5インチスロットの壁沿いに這わせて引き回したり、マザーボードの縁より外側を巡らせてコネクタ直近まで持っていくなどしている。とにかく、マザーボード上の空間を出来る限り温存しようと工夫していることがわかる。

下の写真はヘラマンタイトン社という結束バンドの有名メーカーから転載させて貰った写真だが、こんなバンドでケーブルどうしをまとめてはケースの構造体に這わせて固定して空気の流れを妨げないように工夫しているのだ。

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そこに持ってきて、背面の排熱パネルには、100mm角の大型ファンを設置するなどして、ケース内の熱はここから出す、と流路を確立させている。そのおかげで、各所で発する熱が付近に留まることなく、空間に散っていって大型ファンに収束していく、という姿なのだ。


では、オフィスPCでもそうすれば良いではないか、ということになるが、実際はそう上手くいかない。なぜなら、まずケースのサイズが小さいことが多いから。
Mは手づくりPCをいくつもつくってきているが、そのケースは、500円でバッタ売りされているものなどがほとんどで、あまり完成度は高くない。サイズもミドルケースがほとんど。大きなものも使っているが、大きいと設置場所に難ありだし、依頼主の要望でも、あまり大きくないものにして欲しいとなることが多いのだ。大きなケースならいくらでも線の引き回しに工夫も出来るが、ミドルケース程度だと配線の物理量がそれを許さない。

そこで、苦肉の策として行っているのがケースの穴開けである。

デスクトップのケース内を見回すと、マザーボードの部品配置はどれも似かよっているので、ケースの前方にHDのブロック、次にメモリーのブロック、CPUブロックとグラボブロック、といった3部構成がほとんど。電源は後部上方にあるのが普通だから、これらのブロックの熱を上手く逃がすには、ケース後部上方の電源下エリアが一番効率がよいことになる。事実、多くのケースで、電源下の壁にパンチ穴を空けてケース・ファンが取り付けられるようにしてある。サイズは80mm角程度が多い。
ところが、である。空気の流れが中央から後部上方に向かう、というのはよいとして、その空気はどこから入ってくるのか? そんなの考えたことがない、という方がほとんどだろう。実は、それは前面パネル裏からなのである。

前面パネルはプラスチック製でデザイン性に富んだ代物だが、実は鉄製ケースの前方に設けたいくつかの爪穴にはめ込んでいる。そして、そのケース前面下方にパンチ穴が空いていてそこから空気が吸い込まれるようになっていることが多い。HDを何台も重ねて取り付けるのも前面下方が多いから、熱を発するアイテムの一つであるHDを冷やすためにも、前面から空気を取り入れる必要があるのだ。ときどき、そのパンチ穴内側のスペースに60mm程度のファンがつけられるようにしてあるケースもある。良い発想だ。ジャンク屋でケースを探すときはまずこの場所にファンが付けられるかどうかを観るのがMの習慣になっている。

ところがここで大きな問題が。

前面パネルの下方から空気が入ってくる、とは言っても、とても大量の空気がそこから入ってくることは難しい。サイドパネルにたくさんの小さなパンチ穴を空けているケースもあることから、作っている側も排気量に見合った吸気確保が難しいことを知っているのである。

そこでMは、排熱力アップと吸気性アップのために、二つのことを行っている。

①既成のケースファン取り付け部のパンチ穴を大穴にしてしまう。
これは、ファンの取り付け穴より内側にあるパンチ穴の最外部を、ニッパーでバキバキ切り取っていって、ただの大きな丸穴にしてしまうのである。もちろん、切り取った縁は、ヤスリでバリとりしておく。こうすると、ファンの排風力が格段にアップする。何しろ、パンチ穴があるとはいっても、実は穴は全面積の30%程度でしかなく、言い換えれば70%は壁なのだから。

②前面下方部に大穴を開ける。
これも発想は同じで、空気をなるべく大きな口から入れてやるということ。ファン設置が出来る場合は、①と同じようにファンの内径に合わせてパンチ穴をつなげて切ってしまう。小さな隙間しかないときは、思い切って、矩体がゆがまない程度に縁から20mm程度残して鉄鋸で四角い穴を空けてしまう。HDを多段設置できるような場合は、そのHDスペース分を穴にしてしまう、という発想。
この二つを実施すると、ミドルケースであっても空気の流れは前から後ろへとだいぶマシになるのだ。

せっかくだから、こんな工夫をしたときは内部の電源線を出来るだけ左右の壁沿いに分けて、結束バンドと両面テープ付き固定具で留めてしまう。

それでもどうしてもケース内が狭くて空気が上手く流れない、なんていうとき、強硬手段に出てサイドパネルに四角い穴を空けてしまい、下のような100mmファンを付けてしまうこともある。中央やや前に付けるとメモリースロットあたりにも風を直接送れるので都合がよいのだ。ちなみに、この手の12Vファンをつなぐマザーボードコネクタが余っていないときは、線を切ってHDドライブの給電端子に繋ぎ込んだり、その手の細工用に売られている変換コネクタを使ったりしている。電力的にはごく小さいので、電源負担になるようなものではない。それでも、横っ腹から風が入るとCPUクーラー、メモリーあたりの排熱はグンと効率が良くなるのだ。

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こんなことをしていると、やはり、デスクトップがいじり甲斐があるなあ、と思うのである。
CPU温度をモニターできるフリーソフトがいくつも出ているので、そんなものをインストールしておくと、自分の工夫でどれだけの冷却効果が出せているかを確かめられるので楽しい。
工夫前に、ガンガン使っているときのCPU温度68℃くらいだったマシンが、同じように使っていても55℃くらいまでしか上がっていなかったのを観たときは、小躍りしてしまった。

夏の NotePC にはゲタだ!

Mです。

もうすぐ関東はジメジメ、ベタベタの時期に突入する。PCの管理面からいって、一年のうちで一番厄介な時期である。 何が厄介かといって、排熱部材にこびりついたホコリたちが水分をまとってかたまり出すのが、いちばんの難敵である。ホコリが更に溜まりやすくなるだけでなく、悪くすると漏電を引き起こす。マザーボード上にこびりついたホコリが湿って、ショートして基板がパー!ってことだって起こるのだ。

気温が高くなれば、PCの排熱対策は必須かつ最重要課題だから、その対策は、いままさに取りかかるべき時期なのだ。

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Mの場合、使っているPCはほぼデスクトップなので、夏場の廃熱対策として空気の通り道を掃除するのは簡単だ。サイドパネルを外して掃除機でガンガン吸ってしまう。ケーブル類にたまったホコリ、クーラーファンのフィンにこびりついたホコリ、ヒートシンクの溝にたまったホコリ、そんな諸々のホコリたちの巣窟を毛先の長いブラシでこすりながら掃除機のホースを近づければ、どんどん吸い込んでくれる。だから、デスクトップPCについては、それだけでOK。隙間の多いデスクトップの排熱対策は、簡単と言えば、かんたんなのである。

※よく、CPUからクーラーを外して熱伝導グリスの塗り替えをした方がよい、とのたまう方がおられるが、Mは全然そう思わない。最初にきちんとしたグリスを塗ってあれば、5年やそこいらはそのままで問題が起こることはない。むしろ、厚塗りして熱伝導を悪化させてしまっているケースもあるくらいで、きちんとしたグリスを金属面の凹凸を埋める程度に極薄で塗っておけば、グリスが乾固してひび割れている、なんて言う光景は起こさないで済む。

一方、頻度は少ないものの、(実はいまもそうなのだが)文章書き程度の作業でつかうNote PCではそう簡単にはいかない。なぜなら、小型軽量化を最優先しているために、ボディーの中には隙間がほとんどない。多量の熱が発生するCPUまわり、グラフィックユニット(GPU)まわり、そしてメモリー収納場所、この3箇所が忌々しいほどに熱くなるのだ。
冬は膝に乗せて作業しても温かいなあ、で済むが、夏場にそんなことをしたらマシンがアウトになること必至。そもそも、PCの裏板が熱くなってきて、とても平静ではいられないほどになるはずだ。

Note PCの排熱対策は、CPU自体およびメモリーの電力消費量を極力下げて発熱量自体を落とすこととを最大目標に置いて進んできているが、それでも限界はある。性能を低下させて良いなら構わないが、ユーザーは性能アップと排熱性向上の両方を求めるからだ。動画再生やゲームの操作性を犠牲にしてもいいよ、というユーザーは皆無だろう。

Note PCは、薄い本体に隙間なく詰め込んだハイテク部材のかたまりになっていて、CPUクーラーも実に上手くできている。デスクトップならアルミで済ませているクーリング部材もほとんど銅製で、材料としてはこれ以上無いものを求めてつくられている。しかも、狭い経路を薄いヒートパイプを上手く回り込ませて、これまた薄いシロッコファンで風を送るなど、並々ならぬ努力の成果を詰め込んでいるのだ。
ところが、それでも夏場は熱暴走がいつ起こってもおかしくないくらい、マシン裏は熱くなってしまうのだ。

その原因は、マシン裏に隙間が保てないことにあると言って良い。

Note PCを平たい机の上で使っていても、裏にある隙間は10mmなんて絶対ない。裏パネルの高くなったところに申し訳程度のゴム足がつけられているだけだから、空気が通れる高さは5mmくらいがいいところかも知れない。だから、いくらクーリングファンやフィンを高級にしてもたかが知れている。そもそも、空気が自由に流れにくいのだから。ましてや、フカフカの素材に載せて使うなんて、冬であっても怖い。

そこでMは、メーカーには申し訳ないが、排熱効率最優先で何とも不格好な対策を採る。
①CUP付近のカバーと、メモリー室のカバーは、外したままにしている。(夏冬関係なし)

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②PC裏に発泡材の足をとりつけて、空気の通り道を確保。

※下の白いブロックが、ポリプロピレン発泡材ブロックを両面テープで貼り付けている様子。白い四角はゲタの上面。

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②さらに、Note PC用のゲタをつくってPCを載せる。ゲタは、堅めの材木を4つカットして足とし、それらを4本の薄い合板で橋渡ししたもの。軽くて25mmほどの空間を作れるから、カーペット上でも排熱十分。

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この3方法を採るようになってから、熱暴走は一切なくなった。

使い始めたとき、これで暴走しないのか?と疑問に思いながら使っていたら、たしか7月だったが見事に1時間ほどでフリーズした。
当たり前だよな、と思いながらまず①と②を実施して、それでも安心できず後日③をつくった、という順番。

何とも不格好ではあるけれど、これくらいしないとNote PCクンにとっての夏は、地獄なのだと思っている。

現在、室温は約24℃である。CPU温度は53℃ほどで推移している。
外してある裏ふたを装着すると、この温度は10分もすると10℃以上あがっていく。

真夏だと、蓋ありだとCPU温度は軽く70℃あたりまで上がる。それ以上続けているとだんだん動作が緩慢になって・・・ という具合に陥ることは経験済み。

ビジネスで持ち歩くパッドタイプなどではこんな必要はあるまいが、Note PCは、最新式であろうが、排熱に気を使ってやらないと充分にその性能が出せないことがあるのだ、と覚えて置いて欲しい。

かわいいPCには、フレッシュな空気を充分に吸って貰いたいものです。

かんたん防犯カメラが現れた!その2

Mです。

先日、Wi-FI接続でデータ伝送とコントロールが可能なPlanex社製のモニターカメラの情報について書いた。
今回は関連情報の追加として、サンワ・サプライさんの乾電池仕様防犯カメラを紹介したい。

Planexさんのものが、無線通信でコントロールできる操作型カメラであるのに対して、こちらは固定型で自動運転タイプだから、本体を回収しないと映像確認はできない。その点で、明らかに使用目的は異なる。

こちらはむしろ、本格的な隠密カメラで、その姿形もまさに隠密。しかも雨風に耐える防雨仕様が売りの屋外設置を得意とするモノだ。

下の写真はメーカーページから転載させて貰った。まさに屋外の電柱のような柱にくくりつけられている。全天候型、って体を張って現している。

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フィールドワークを主とする動物学の研究者などにとっては、どこに行っても使える頑丈な監視モニター・カメラ、ということになる。特殊電池は、その充電を考えると長寿命を唄っているものでもイザという時に電池切れで換えがない、ということが起こる。でも乾電池ならどんな地域でも入手できるし、値段も安いので、たくさん予備を保っていることも可能だ。山ごもりしながら仕事をするタイプの人にも重宝なのだ。
映像取得をリアルタイムで行うことができないから、前回のモノとは全く違う。しかし、乾電池仕様というところでコスパの点から非常に利便性が高い。

余談だが、デジカメにもこれは当てはまる。Mは使い途によって3機種のデジカメを使い分けているが、それらのものはどれも乾電池対応機種である。なかなか無いので機種はあまり選べないのだが、電池切れしてもすぐに入手できないと困る、の1点でそうしている。野外で撮影したり、薄暗いところで機械などの写真を撮ったり、フラッシュも多く使うので電池の消耗がはやい。高性能電池を使うカメラだと電池交換だけで2000円もかかるところを、アルカリ乾電池2本でとっかえひっかえすればよいから、経費は10分の1で済むのだ。それと同じことが、監視カメラの世界でも可能なのだ。

使い方としては、個人宅の防犯、近頃はやりの宅配ボックスルームの監視、マンション周辺の監視、ゴミ置き場の監視、倉庫の監視、屋外の動物行動観察、田畑の害獣監視などなど、いろいろあると思う。設置方法もベルト締めで木に固定することもできたりできるので、工夫次第だ。

考えようによっては、いま流行のクルマ用監視カメラであるドライブレコーダーにも応用できそうだ。運転中はあまり使うつもりがない場合なら、夜間の駐車場での監視カメラとして、車内の隅にでも置いて撮影しておくという手もある。撮影範囲が120°と広めだから、後部角に設置すると、ほぼ前方すべての窓が写し込めるだろう。また、赤外線撮影を得意としているので、最近クルマにいたずらされることがあった、なんて時にはうってつけかも知れない。

映像の画面設定をいくつも選べて、小さめの画面320×240(30fps)で9時間撮影し続けることができるし、簡潔撮影ならグンと時間も延びるので、使い道はいろいろ考えられるだろう。

そうだ、ずっと昔から思っていてできていない、カラスウリの開花を撮影する、なんていう使い方にはうってつけかも知れない。夏までに考えてみようかな。

外遊びに切り傷は つきもの

Mです。

完全アウトドア派の幼少期を過ごしたMの両手には、手の甲だけでも左右に各10箇所ほど、シコリになった小さな傷跡がある。掌にもあるが、そちらはあまり目立たない。多くは、魚取り、虫取り、藪漕ぎなどの際に草や木でつけた傷で、どれも2~3日で治ってしまったものばかりだから大したことではなかったのだが、ちゃんと跡になって残っているということは、その場所で肉芽が増殖して傷を修復し、若干線維化して周囲とは違う構造になってしまっている、ということだ。勲章なんて言わないが、ちゃんと遊んだぞ、という証明ではある。

 

ところで、バンドエイドという名称が傷に貼る「ガーゼ付き絆創膏」の代名詞になってしまったのはいつからだろう。それらを初めて使ったのは、中学生になってからだったと記憶している。ということは、昭和40年代半ば、まさに高度成長期まっただ中の頃だった。
ただ、使ったことはあるものの、あまり良い印象はなかった。水に濡れるとヒリヒリ痛いし、砂がつくと剥がれてしまう。だから、バンドエイド以外にも複数のゾロゾロが出てきたが、どれもさほど魅力的ではなかった。結局は、布製の「ガーゼなし絆創膏」でしっかりと傷を固定し、水がしみこまないよう押さえ込んでしまう方が良かった。そうしておけば、傷がないのと同じように手指が使えたから。

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今では頻繁に使っているガーゼ付き絆創膏(超ゾロゾロ品で十分)は、内面がキレイだからという理由以外、メリットはない。指なんかなら、傷にあてて強めに巻いてしまう。手の甲などで巻けないときは「多方向にずらして重ね張りしてから、スポーツ用のテーピングテープでぐるぐる巻いて押さえる」なんてことをしている。結局、使っている機能は清潔なガーゼ面と傷を押さえるテーピング力。それで、かなり深めの傷まで対応してしまえる。

 

今はそんな風にしているが、こども時分の外での傷対応は、なかなかワイルドだった。
だいたい、ススキで切ったり割れた笹竹で切ったりして血が出たとき、対応できるようなメディカル・ツールは何も持っていない。

まずやったのは傷を吸って少し血を出し、次に手首をぎゅっと握って指先側にずらして傷口から血を溢れさせること。誰かに教わったのかも知れないが、気がつくといつもそうしていた。ボタボタと血が出てきたところで圧迫をやめ、植物頼みの療法を採用。笹や竹の葉があるところなら若いきれいな葉をとって傷にぺったりと貼り付け、しばらく押さえていた。

 

うまいことに地べたにチドメグサがあるときは、テラテラした大きめの葉っぱをとって指でつぶして傷にあて、次につぶしていないテラテラの葉オモテを貼り付けて押さえていた。チドメグサの効力は抜群で、数分で血が止まってしまうのは子供心にスゴイと思った。チドメグサはそこいら中にあって、誰から教えられたのかも全く覚えていないが、その名が効力を表していたから、記憶はしっかりしていて、まさにスーパーマン的存在だった。難を言えば、どこにでもあったとはいえ、新鮮な葉が必要だったので、取り置きができなかったことだ。

  ↓ チドメグサ

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そんな自己修復力の補助、という点で、野山に生えている草が重要な役割を果たしてくれることは、いくつか覚えておいて良いのだと思う。

さっき挙げたチドメグサは、汁に血止め効果があると大昔から判っていたのでこの名前がついている。汁をつけなくとも、表面のテラテラした部分が切り傷からにじみ出させた血にぺたっと張り付いて血が固まるのを促してくれる効果もなかなかだった。塞いでくれている感だけで、なんだか傷が治ったような気がしたものである。

 

笹の葉も殺菌効果を持っていることが古くから知られていて、それが笹団子や粽(ちまき)などの食品への応用につながっている。

 

そしてもう一つ、そこいら中にあって重宝だったのがドクダミ。これは、東京のような都会でも、ちょっとした土のある場所に群生してしまうなど、その生命力たるや半端ではない。
ドクダミはやはり殺菌力が強く(ニオイもそれを感じさせる)、切り傷に揉んだドクダミを当ててから絆創膏で塞ぐ、ということをよくやった。
こども時分に家人がよくやったのは、腫れ物が出来たとき、ドクダミを新聞紙に固く包んで火にくべ、紙が燃えた後の塊からドロドロになったドクダミを取り出しておできにポテッとのせて絆創膏で塞ぐ、という抗炎症~排膿治療。これがことのほかよく効いて、翌日には腫れ物のてっぺんがぽっかり口を開けて膿が出てしまい、二日もすれば痛くなくなる、といった具合だった。今のように抗生剤軟膏などなかった当時は、殺菌力の高いドクダミは十薬という名が示すように、ちゃんとした薬草だったのである。外用、内服両刀遣いのドクダミは、どくだみ茶などの形でいまでも広く愛用されている。 

下の図鑑は、だいわ文庫さんの写真を使わせて貰った。こんな身近な野草の図鑑があると、だだの「くさ」だったものがいきなり固有名詞で語り出してきて、それはそれは楽しいことになる。

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野草を使った健康法がいろんな本になって出回っているのも事実で、それを否定するつもりは全くない。が、かといって信奉するつもりもない。同じように、何とか茶、の名称で高血圧やら利尿やら、健康増進に効くという云われ方をする野の草たちの実力は、あまた目にできる。

野の草に有用なものがあるのは百も承知だが、それに頼り切る、という気持ちには賛成できないし、ちゃんと考えてからにしてもらいたいと思う。
ただその一方で、雑草としてしか見ていない草たちが、かなりの実力者だと云うことを知識として持っておくことは大事だと思っている。
そして、手に傷を作るくらいの野遊びを子供達にしてもらいたいと思うのだ。

チドメグサ、すごいんだよ!

 

 

大人の風邪の治し方(&抗菌薬の話)

薬剤師Y子です。

久しぶりに「ああ、確実に風邪ひいちゃったな。疲れすぎてる時に始まったから、そこそこ重くなるな」と自覚し、仕事を休み、やっと治りました。

「ん? 感染したかな?」から「よ~し、治った!」まで、約10日間。長かった~。

でも風邪というのは「ひいちゃったら、これぐらいの時間を要するもの」です。

特効薬がないので、つらさを軽減することは出来ても、早く終わらせることは出来ません。

 

そんなわけで今日は『大人の風邪の治し方』について書きます。

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先月から今月にかけての「ゴールデンウィーク10連休」。

これが私や同僚にとっては「労働強化の日々」で、職場の「表」でも「裏」でも咳をする人が多く、「表」ではマスク禁止、「裏」ではマスクして過ごすことが認められているけれど誰でも食事する時には外すので、感染の機会が非常に多かったのです。

 

 

今回のY子の風邪は、ある日の出勤直後に「うわ、この人も、あの人までも酷い咳してる! 距離が近いし、いま私メチャクチャ疲れてるから感染するかも」と感じ、その日の帰宅後に喉(のど)と鼻の粘膜に腫れと痛みが生じるところから始まりました。

翌日(2日目)は「スタッフ少なめ、仕事は多め」の日。私が休むと誰か代わりの薬剤師が出勤する必要があったので「これくらい大したことない。ちゃんと仕事できる!」と無理やり思い込んで普通に仕事。「絶え間なく鼻水をすすり、咳が出ないよう出来るだけ喋る機会を減らし、それらを誤魔化すため終始ニコニコしている変な薬剤師」として1日を過ごしました。

この時点では、まだ「軽い症状のまま働き続け、気づいたら治っていた」という、年に何回か経験する「私にとって平凡な、軽い風邪」の可能性が残っていました。

 ところが3日目のこと。仕事中に、これまでより辛い喉と鼻の症状の他、倦怠感と発熱を自覚しました。こうなると、薬剤師としての判断力が低下し、仕事上なんらかのミスをしてしまうかも知れないので、遅番の薬剤師が出勤してきた時点で早退し、翌日は休ませてもらいました。

 

早退した日の帰りに「症状が悪化した場合でも食べられるもの」を複数の店で買い集めました。今回は食欲が全く衰えていなかったので自然に出来ましたが、何も食べたくないような風邪の時でも私は「栄養と水分を多めに摂る」ことを心がけています。

 

普段から食事の一部として毎日、ヨーグルト納豆を食べ、朝食と夕食の後にはビタミンCを1000mgずつ服用しています。

「風邪かな?」とか「今日は異常に疲れたなあ」とか思った時には、その他に総合ビタミン剤整腸剤も服用することが多いです。私が常備しているのは、ポポンSと新ビオフェルミンSです。

 

今回、仕事を休んでいる間は「できるだけ楽をする」と決めて、実践しました。

若い頃、特に子供が保育所や学校に通っていた頃は「風邪ひいたから仕事を休んでるのに、仕事が休みで子供が家にいない時じゃないと出来ない家事をしてしまう」という癖があり「楽できなかった」私。「今日は余計なことをせず、楽をするのだ!」と予め決めておかないと、家事労働のスイッチが入ってしまいます。幸いなことに今回は孫を預かる予定もなく、心と体を休ませることが出来ました。

 

昼からゴロゴロしていた日でも、夜は早めに歯磨きをして寝室へ」というのも重要だと思います。私の場合は、ひとたび睡眠リズムが崩れてしまうと、通常の生活に戻った時に、とても大変です。

 

今回、私は風邪薬や解熱鎮痛薬を使いませんでしたが「自分の風邪には大体いつも、これが効く」というのがある方は、それらを使って症状を和らげるのも良いと思います。私の長男は一時期、ドラッグストアの風邪薬の棚の漢方薬の列に並んでいる「柴胡桂枝湯」を、よく使っていました。また夫のMは、解熱鎮痛薬が必要な時には「エキセドリン」を使っています。

 

☆ 抗生物質の話(厚生労働省の資料にリンクしています) ☆

以前は、風邪で医療機関に行った時に抗生物質が処方されることがありましたが、抗生物質(抗菌薬)は、普通の風邪には効きません。

http://amr.ncgm.go.jp/pdf/poster-p1.pdf(知ろう まもろう 抗菌薬)

 

また、不必要な時に抗菌薬を使うと、その時に効果が無いばかりでなく、薬剤耐性という大きな問題に繋がります。

http://amr.ncgm.go.jp/pdf/poster-np5.pdf (効かない薬が増えている!! 薬剤耐性を知っていますか?)

 

薬剤耐性あるある川柳、必見です!

http://amr.ncgm.go.jp/pdf/poster-np8.pdf

 

詳しく知りたい方は、こちらも是非ご覧ください!

http://amr.ncgm.go.jp/general/(一般の方へ|かしこく治して、明日につなぐ~抗菌薬を上手に使ってAMR対策)

 

 

そんなこんなで、薬剤師Y子の今回の風邪は約10日で治りました。

「ひいてしまったら、つらさを軽減する方法、周囲の人への感染を防ぐ方法を考えながら、ゆっくり過ごす。抗生物質(抗菌薬)は、普通の風邪に関しては『百害あって一利なし』なので使わない」というのが、今回の話のキモです。

 

 

かんたん防犯カメラが現れた!

Mです。

我が家の玄関には、だいぶ前からDIYショップで入手した赤外線感知のセンサーライトをつけている。

息子たちが子供だった頃は、田舎の住宅地では夜間の自転車ドロも流行っていて、その防止の意味もあって取り付けた。とはいっても、元々設置していた玄関灯の配線中に購入したセンサーライトのセンサーだけを割り込ませた。玄関灯の電源ラインから給電できるようにしたわけだ。かれこれ20年使っていて、その間にセンサーが劣化して同等のセンサーを交換したという経緯がある。そのせいで、センサーと組み合わせて売られていたハロゲンランプ(今なら当然LEDだろう)が二つも納戸の棚の上に鎮座している。たぶん、永久に使わないだろう。発熱しっかりのハロゲンランプだから、鶏の孵卵箱に使えるくらいのヤツだが、今やゴミである。

そんな赤外線センサーを備えた防犯用モニターは、だいぶ前から秋葉原の専門店でゴロゴロ並んで優劣を競っていた。使ってみようかなとは思っていたが、モニターするとなると通信手段をどうするか。要するにモニター情報を受け取るPCとの繋ぎをどうするかと、電源の問題があった。たいていは常用100V電源タイプでアダプターを使うという物が多かったので、ごついアダプターの塊の始末が悪いなぁ、と思って躊躇していた。

と、最近、電源なし(内蔵電池)で2ヶ月は保つ、というWi-Fi内蔵モニターカメラが現れた。 

↓ここ

https://www.planex.co.jp/products/cs-qv40b/

4月末のことだ。製作者は、PC周りの通信機器でブイブイいわせているPlanexさん。我が家の屋内無線LANも長いことPlanexさんのものを使っているから、なんとなく縁を感じてしまった。姿も実にスマートで威圧感がない。下の写真がメーカーのページから頂いてきた写真。すっきりさわやかである。

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防犯用途はもちろんだが、たとえば、家の周りをうろついて困る小動物対策で使うことも可能だ。夜間はナイトモードに切り替わって色調調整もできるので、倉庫なんかでネズミの出入り場所を探索するのにも有効だろう。センサーが反応すると30秒間撮影するという基本プログラムがあるとのこと。
これだと、よくわかる場所に設置する必要も無いし、配線がないのでいろいろと移動させて使うこともできる。

Mの母親は一人暮らしだが、その状況観察に、以前からWebカメラでの定時観察などを考えてきた。考えはしたが実施していなかった理由のひとつが、”あからさまなカメラ設置”に対する抵抗が起きるだろうな、という危惧にあった。しかし、このアイテムだと、グーグルホームみたいに、ちょこっとどこかに置いておくだけで違和感がない。黙って置いておくこともできそうだ。あとはPCを常時ONにしておいて、定期的にモニター情報を閲覧しにいけば良い。正直、そろそろ考えようかと思っている。いざという時のために。

さて利用上の問題点はというと、どの程度の距離電波を飛ばせるかということだが、最低でも20メートルは可能だろうと想像している。

Wi-Fiターミナルの設置場所を工夫すれば、普通の家屋ならどこでも観察可能だろうし、倉庫のようなところでも、ターミナルを天井付近に設置すればどこでも管理可能になるはずだ。

法律上の問題はどうかわからないが、たとえば警備会社や警察が、マークした相手を監視するにも効力が高いと思う。この装置をいくつも設置すれば完璧ではないか。用が済めば撤去も簡単だから、かなり威力のあるツールになる。そうそう、音声も同時録音できるというし、観ようによっては、かなりコワいツールかも知れない。

結局は、こういう便利ツールはその使い方でどうにでもなってしまうのだ。

使いたい気持ちの一方で、自分に対して使われることに恐れを感じるのも、IT時代のジレンマなのかも知れない。

自転車デビュー 今昔

Mです。

ついこのあいだ3歳になったばかりの孫むすめと、公園をはしごしていろいろな遊具で遊んだ。おかげで、久しぶりにあたまと額が日焼けして、気付くと脱皮している。何十年ぶりだろうか、というくらい前回を思い出せない。

 

公園遊具というと、滑り台、ブランコ、ジャングルジムが定番だと思っていた。しかし、ジャングルジムはどこにもなくなっていて、いまの主流はロープや軸回転を使うもので、実に多彩な用具があるのだとわかった。ただし、昔のモノのように大きく速く動くモノはなくなっていて、危険性回避が主眼なのだと感じた。

 

滑り台にしても、単純な階段と滑り板の組み合わせはむしろ少数派で、登り口が綱登りになっていたりボルダリング板になっていたり、登って滑るまでがアスレチック要素満載で、たくさんのこどもたちがいろいろな方向から滑り板を目指していくという複合遊具になっている。驚いたことに、若干年長のこどもたちの何人かが、その交通整理の役割を担っていて、無理を通そうとする者は規制し、まだ上手く動けない年少者を介助したりと、大人顔負けの差配を振るっていた。その行為自体を本人たちは楽しんでいるかのようにも見え、幼児教育の成果を見せつけられた気がした。

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田舎育ちのMは、幼児教育に類するシステムから外れていたので、集団行動は大の苦手だった。今でもその傾向は変わりなく、群れることは出来ない。今更自分にそれが必要だとは思っていないのだけれど、そういう経験を積んでいたら、もしかするといろいろな面でもっと上手く立ち回れたこともあったろう、と思わずにいられなかった。

 

そんな遊具のいろいろを楽しみながら巡っているとき、少し離れた草地でペダルのない自転車にまたがった男の子が、結構なスピードで足こぎしているのが見えた。外国の映像で観たことがある、幼児用のプロト自転車らしい。

 

記憶にある映像はその自転車のこどもレースを報じたもので、若干のアップダウンがあるダートコースを、小さなこどもたちがかなりのスピードで競争し、さながらオフロードバイクのモトクロスだった。転ぶ者多数でしっちゃかめっちゃかなレースに見えたが、こどもたちは真剣そのもので、思わず見入ってしまったことを覚えている。

 

孫むすめを親元に送り届けて帰ってきてから調べてみると、そのペダル無し自転車はキッズバイクと総称されているモノのようだ。

値段も4千円程度から2万円以上するモノまである。

軽さを売りにするモノもあれば、丈夫さを唄うモノ、さらにはペダルを付けると自転車に変身するモノもあった。

 

 大人が使うモノの原型ともいえるツールを子供用の入門に使うのだから、実に理屈に合っているのだ。考えてみれば、19世紀初頭に発明された自転車は、もともとサドルに座って足で地面を蹴って進むモノだったのだから、キッズバイクは現行自転車のプロトタイプそのもの。

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そののち前輪にペダルを付けたものができ、19世紀も終わるころになってチェーンが発明され、ペダルで後輪を駆動させるスタイルに変わったことで、速度と安定性に優れた移動ツールとして世界中に広まった。

 

Mが自転車というものに乗ったのは5歳の頃だったと思う。

当時の田舎では、舗装道路など皆無で幹線道路は砂利舗装。自転車は砂利道を走るのは苦手なので、土むき出しの測道や路地を走らせていた。自転車自体高価だったし、運搬ツールとしての利用が主だったから、米屋さんなどが大きな荷台付きの”ぶっとい”三角フレームの自転車に○△商店などという看板を付けて走っていた。

 

ママチャリのように、スカートの女性でも簡単に乗れるフレームになったのは、小学校高学年になった頃だったような気がする。だから、最初に乗れるようになったのは当然三角フレームの自転車。我が家にやってきたその自転車は、たしか光風自転車という名前のメーカーだったと記憶している。

 

自宅のすぐ近くが小学校だったので、その三角フレームを押して校庭に行き、1週間くらいかかって乗れるようになった。三角乗りという、フレームから片足をつっこんで反対側のペダルを踏む乗り方で、サドルはつかわない。そもそも、サドルに座ってしまったら、ペダルに足が届かないのだから。

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当時の大メーカーはミヤタ(宮田)とマルイシ(丸石)だったが、今も製造しているのだろうか。最近目にする自転車はほとんど洋モノのスポーツタイプか中国製のママチャリとシティーサイクル。アシスト自転車にだけ、明らかな国産品が見て取れる。

 

大人用の自転車に無理やり乗っていた旧人類から観て、補助輪付きこども自転車が出てきたとき、なかなか上手く作ったモノだと思っていた。が、足こぎキッズバイクを目にすると、こちらの方が数段論理的に勝っていると思える。

まずは、自分の足で車体を安定化させて前進させるので、左右のバランス感覚とハンドル操作が無理なく体感できる。補助輪付き自転車は、たしかに自転車っぽくてそれでいて倒れにくいから練習に向いているように思えるが、実のところ、左右どちらかの補助輪が地面に着いていて抵抗を生んでいるため、ハンドル操作が上手くできない。倒れない代わりに、ハンドル操作が上手くいかないのだ。

 

それに比べ、キッズバイクは、足が着いているから車体を左右に傾けても怖くないし、ハンドルを切ろうとしなくても傾けるだけで方向を変える、という自転車本来の動きが体感できるのだ。その感覚を覚えてしまえば、脚力が付いたところでペダル付き自転車への移行が楽に行けると思う。

自転車練習で怖いのは、倒れること。

その恐怖感覚に神経質にならず、自転車という台にのって歩く以上の速さを出す、という動きをしていると、いつのまにか足を着かないで滑走しているという時間が生まれているはずだ。その状態でちょっとだけ身体を傾けると、自転車はその方向に曲がってくれる。倒れる恐怖を感じないで、操縦を覚えていけると思うのである。

Mはいま、3歳から使えてのちにペダルを付けられるという複合型キッズバイクに興味津々。

息子に提案してみようかしらん・・・と準備している。