理系夫婦Y子とMの昭和から令和まで

都内で働く薬剤師Y子と、パソコン・DIY・生物などに詳しい理系の夫M。昭和30年代から今日までの実体験に最新の情報を加え、多くの方々、特に子育て・孫育て世代の皆様のお役に立つことを願いつつ発信する夫婦(めおと)ブログです。

COVID-19対応 発想の転換が必要かも

Mです。

 日増しにふえる感染者数。感染していても発症していないヒトはその何倍、あるいは何十倍いるかもわからない。社会生活をしている以上、他人との接触をゼロには出来ない。 今はもう、自分は感染している、と思うくらいの方が良いと思っている。これは、悲観的になる、ということではなくて、感染したからといって恐ろしいと思うことはない、そんな気構えでいるべきだ、ということ。

 毎年発生するインフルエンザも、だれだって感染したくはない。しかし、現状よりずっと甘い感覚でこれまでずっと過ごしてきたわけで、多くの人が空間を漂うインフルエンザウイルスが付いた塵を吸い込み、モノに付着したウイルスに触れて、気づかぬうちに身体に取り込んでしまっていたはずだ。でも、多くの場合、「あれ、チョット熱っぽいな」と思っても病院に駆け込んだりはしていなかったはず。栄養つけて寝てしまおう、とか、市販薬飲んで早寝、とか、それぞれの対応方法で、多くの場合は数日で乗り越えてしまうことが多かったはずだ。つまり、感染はしたんだけれど発症の初期でとどめて乗り越えた、ということだ。
 
 今回のウイルスも、似た相手には既に出会っていた。近年騒がれたMERS、SARSも、今回のウイルスの仲間だったわけで、人類はそれらもどうにか克服してきた状態だ。ただし、それらの疾患の元になったウイルスが地上から消えたわけではなくて、ヒトという生物集団がそいつらと共存しながら抑え込んでいる、というバランスの問題。今回の新型コロナウイルスも、拡がり方がドラスティックで大騒ぎになっているが、最終的にはどこかで ”低値安定” に落ち着くはずなのだ。ただ、それがいつになるのか分からず、感染が広まっている真っただ中だから大騒ぎになっている、と捉えるべきだ。

 そんな風に考えたとき、われわれは、どこに居るか判らないウイルスに怯えるよりも、既にそこに居る、あるいは、もう感染している、くらいに考えていた方が、かえって気楽なのではないかと思う。
 ふざけるな、と怒る人もいるだろうが、ちょっと考えてみて欲しい。いくら周りじゅうをアルコールで拭いて回ったところで見落としは必ずあるし、クリーンゾーンを普通の環境下で作るなんて不可能なのだ。
 もしウイルスを取り込んでしまっても発症しなければ良いのだし、もし発症しても、重くなる前に抑え込めば良い、と考えられるかどうかにかかっていると思う。

 そのために必要なのは、身体の活性を下げないこと。
 身体を外敵から守る免疫機能は、ストレスにめっぽう弱い。
 ストレスというと肉体的なストレスを考えがちだが、本当に大事なのは「気持ち面のストレス」で、脳が受け取るストレスの方がより重要なのだ。
 気持ちが落ち込んで・・・、というのも脳のストレス状態で、こうなると免疫系はガクンと活性が落ちる。この前も書いた気がするが、「病は気から」なのだ。
 良い空気を吸って、旨いものを食べて、しっかり休息する、というのが大原則なのだが、それが簡単にできないから、非常事態宣言は困ったものだ。
 が、モノは考え様。大きく動き回れないなら、最低でも部屋の窓を開けて空気を入れ換え、冷蔵庫の余り物を使ってイタズラ料理、そいつをつまみつつ本でも読みながら休憩。それだけでも、上の三要素が入っていて、脳のストレスはだいぶ軽くなる。
 要は、気持ちで負けないこと、それが肝心なのだ。

 昨日、行きつけの本屋で目当ての本を探していた時、平積みで穴のようになっている箇所があった。見てみると、カミュの「ペスト」だった。売れているとは聞いていたが、ホントなんだ、と感心。半世紀近く前に読んだことがあるが、積まれていたそれは、砂漠地帯の風景を組み合わせた綺麗な装丁で、味気なかった昔の本とはまるで違う印象だった。

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 ペストが広がる状況の中で、人間社会が織りなす不条理劇。
 ぜったい、今の世の中でそんなことを再現させてはいけない。

 他人が感染源に見えてしまう「もらわないように」発想が、間違いを生む。
 逆に、自分が(ウイルスを)持っているかも知れないから、他の人に「うつさないように」する、という発想の方がはるかに良い。
 少なくとも、今重症ではない自分は、どうにかなるさ、と前を向いている。他の人を思いやれる余裕は、そこから生まれる。そう思いながらの行動は、まさに、感染防止行動そのものになるはずなのだ。

COVID-19なんかに負けない!
かまやつひろし さんの声が聞こえる。 
♪ どおにかぁ~ ♪ なぁるさ~~!!